ゴム連合 第8期運動方針を決定

2012年10月01日

ゴムタイムス社

 日本ゴム産業労働組合連合(瀬尾進中央執行委員長)は、岐阜県の「十八楼」で第8期2012年定期大会を開催し、新年度の運動方針を決定した。ゴム連合は雇用確保のための中小労組支援強化やゴム産業の更なる発展のため「政策制度要求の提言」につながる取り組みを推進し、死亡災害や重篤災害が増加し、憂慮すべき事態であることを踏まえ、第8期の運動方針はゼロ災害に向けた、新たな視点での安全衛生活動の推進に重点を置く。
 重点取り組みは次の通り。
 〈総合生活改善〉
 ▽雇用確保の取り組み=生きがい、働きがいを感じ、安心して生活がおくれることを目指し、その基本となる雇用確保に向けて取り組む。取り巻く環境を正しく認識し、情報を共有化、自ずからが主体的に課題を探求し、問題解決のための道を見出していく。
 ゴム産業全般にわたる共通テーマに取り組むとともに、各単組が判断・実行できるように情報の提供、基礎知識、考え方や手段の共有化など、各単組において問題解決が図れるよう支援活動を行う。
 ▽安全衛生活動=安全で健康かつ快適に働けることを目指す。これらの取り組みは単組活動が主体となるが、産別組織として主体的に課題改善が図れるように活動の充実化を目指す。11年度の労働災害発生件数は昨年比同水準であるが、強度率は上昇しており、死亡災害や重篤災害が増加し、憂慮すべき事態であるため、新たな視点での取り組みも進める。
 〈生活を守る取り組み〉
 ▽賃金と一時金の取り組み=労使協議を充実させ、適正な一致点を見出すことがベースであり、情勢などの認識や基本的スタンスを示し、各単組が効率的な取り組みができるよう支援する。その成果として、ゴム産業全体の社会的位置づけの維持向上を目指す。
 ▽総合福祉=ゆにおん年金共済制度とゴム連合団体生命共済制度について、本部として加入促進と運営上の課題などに対しての取り組みの展開を図る。具体的にはゆにおん年金では研修会の開催や幹事会社移行への継続取り組み、ゴム連合団体生命共済制度では加入による掛け金メリットのPR活動など。
 ▽海外勤務労働条件=グローバル化が進展する中で、海外勤務者とその家族が、経済面だけでなく心身の健康や生活設計の面においても不安なく生きがいのある海外生活をおくれるよう、労使協議を充実させ、労働条件の改善を目指す。
 〈機能組織の強化〉
 ▽産別機能の充実=国内生産は多くの課題を抱え、今後起こり得る事象に対し自己防衛を図り、産別としての果たすべき役割としては盤石な組織体制の構築と自己完結ができる組織のサポートを推進する。
 ▽社会性を意識した取り組み=企業が法令を遵守し、品質などに関して消費者や取引先を欺くことがないように労働組合としての監視意識を高める。言うべきことが言える社内の雰囲気、体質づくりに参画することは、労働組合の対社会や対組合員への機能を作用させることにもつながることから、各単組の重点事項として位置付けることに産別としても働きかける。
 ▽連合・他産別との連携=意見交換・情報交換を行うことで、ゴム連合内では気付かなかった問題などが浮き彫りされる。ゴム連合単独での政策制度提言も重要であるが、一方では他産別との共通課題に対する共同の政策制度要求も提言戦術としては有効であり、積極的に連携を図る。
 ▽教育情報宣伝活動=教育活動は各単組が主体的に計画して実行することが基本であるが、単組のニーズをサポートする教育体系を整備、これを運用して利用状況を把握しつつ課題の収集を行う。情報宣伝活動は、コミュニケーションツールとしてタイムリーに実施し、資料提供も含めて単組の活動の充実化を支援する。

 

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