【シリコーンゴム特集】東レ・ダウコーニング 医療用専用グレードを開発

2012年08月20日

ゴムタイムス社

医療用専用グレードを開発  小松工場の生産能力増強LED、リチウム電池材料

東レ・ダウコーニング

  • 東京都千代田区大手町1丁目5番1号大手町ファーストスクエアビル イーストタワー23階
  • TEL 03-3287-1011
  • WEB http://www.dowcorning.co.jp/

 ケイ素から生まれる産業用シリコーンのリーディングカンパニー、東レ・ダウコーニング㈱はこのほど医療用専用グレードとして付加反応タイプのマルチコンポーネント型新シリコーンエラストマー「Dow Corning® QP1 HCR シリーズ」を開発、販売を開始した。
 従来、医療用グレードは米ダウコーニングからの輸入製品で対応していたが、同社が自社開発したもので、異物管理の徹底が図られた福井工場で生産を開始した。
 この医療用「QP1」シリーズは、ベースポリマー、触媒、架橋剤、硬化遅延剤の4剤からなる付加反応タイプのシリコーンエラストマー。触媒、架橋剤、硬化遅延剤の混合量を変えることで、物性のコントロールが可能で、加工特性も最適化できるメリットがある。また、白金触媒による付加反応タイプであるので不純物が少ないうえ、過酸化物硬化の場合に発生する副生成物が無いのが特長。何れの硬度であっても、金型成形や押し出し成形が可能であり、硬度が25度品はカテーテルのバルーンにも応用が可能。カテーテルのチューブ、コネクタ、バルブなどの医療機器用材料として、医療機器メーカー、ゴム加工メーカーにサンプル出荷を開始した。
 一方、同社はダウコーニング社の新しいビジネスモデル、「XIAMETER®」(ザイアメター)ブランドの国内販売を2010年7月から開始し、指定代理店を通したWeb販売方法で国内市場での拡販を図っている。  
XIAMETER®ブランドでは、「必要としていないサービスを省く事により、市場ベースの価格にて、高品質で信頼性の高いスタンダードシリコーン製品」を効率よく提供することができる。市場での認知度もアップしてきたため、製品のグレード展開についても「汎用品のマーケットでニーズの高いものからXIAMETERブランドに切り換えていき、来年度にかけて相当数の新グレードを追加投入する」(徳永和彦ザイアメター営業部長)として、さらなる品揃えの強化を図る方針だ。

 

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