宇部興産 BR好調推移も化成品・樹脂が不振

2012年08月08日

ゴムタイムス社

 宇部興産の3月期第1四半期連結決算は、売上高が1512億6000万円で前年同期比1・2%増。営業利益は60億7600万円で同30・4%減。経常利益は58億8000万円で同29・5%減の増収減益となった。

 〈化成品・樹脂〉

  ナイロン原料のカプロラクタムは、世界的な景気の減速や他社新設備稼働開始に伴う中国市場での需給緩和により、スプレッドは好調だった前年同期に比べ大幅に縮小した。ポリブタジエン(合成ゴム)、ナイロン樹脂はエコカー補助金の効果などもあり、自動車向けを中心として堅調。工業薬品も総じて堅調に推移。以上により、同事業の売上高は544億1700万円で同1・8%増、営業利益は15億8000万円で同74・0%減となった。

 〈機能品・ファイン〉
  電子情報材料分野での需要回復遅れにより、薄型テレビ向けフィルムを中心とするポリイミドについては出荷が伸び悩み、民生向けを中心とするリチウムイオン電池用電解液や太陽電池生産部材向けを中心とするセラミックスなど、多くの機能性材料で出荷が低調。一方、リチウムイオン電池用セパレーターは、車載向け出荷の伸長により好調。ファインケミカル製品は、総じて出荷は堅調ながら円高の影響を受けた。以上により、同事業の売上高は156億2800万円で同1・9%減、営業利益は6億1200万円で57・1%減となった。

  〈医薬〉
  自社医薬品の抗アレルギー剤を中心として、原体・中間体の販売は順調に伸長し、ロイヤルティー収入も増加した。 この結果、同事業の売上高は24億2500万円で同35・7%増、営業利益は7億5600万円で同721・7%増となった。

 〈建設資材〉
  セメント・生コン及び建材製品の出荷は、マンション・住宅着工や企業の設備投資が持ち直すとともに、復興需要も出始めたことから、前年同期を上回った。各種廃棄物の原燃料へのリサイクルも堅調。カルシア・マグネシア製品の販売は、自家発電設備の排煙脱硫向けの出荷は堅調だったが、電子情報材料分野の需要回復遅れの影響を受け、全体では前年同期を下回った。以上により、同事業の売上高は505億7600万円、同1・5%増、営業利益は17億5200万円で42・6%増となった。

 〈機械・金属成形〉
  自動車産業向けを中心とする成形機は、新機種の市場への浸透が進み、受注は北米向けを中心に増加。竪型ミルや運搬機等の産業機械は、足元の出荷は堅調ながら、受注は円高や国内外メーカーとの価格競争の激化等により厳しい状況が続いた。製鋼品は、市場の需要低迷及び円高の影響を受け、出荷は低調。以上により、同事業の売上高は153億2200万円で同1・8%減、営業利益は6億5400万円となった。

 〈エネルギー・環境 〉
  石炭事業は、販売炭の出荷、コールセンター(石炭貯炭場)の取扱い数量とも、電力、化学、繊維向けを中心に堅調。電力事業は、IPP発電所にかかる補修費が前年同期に比べ減少した一方、売電価格は電力需給逼迫により上昇した。以上により、同事業の連結売上高は164億6900万円で同21・7%増、営業利益は11億500万円で同265・9%増となった。

 〈その他〉
 その他の売上高は63億2600万円で4・6%減、営業利益は2億5800万円で同38・7%増となった。

 通期の業績予想は売上高が6780億円で同6・2%増、営業利益が470億円で2・2%増、経常利益が410億円で0.5%増、当期純利益が230億円で0・1%増を見込んでいる。