【TPE特集】高機能熱可塑性ポリウレタン 射出成形向けが伸長

2012年07月30日

ゴムタイムス社

高機能熱可塑性ポリウレタン

射出成形向けが伸長 環境対応製品として需要拡大

 熱可塑性ポリウレタンエラストマー「TPU」は、力学的性能、耐摩耗性、弾性回復性、耐油性、屈曲性等の諸特性に優れていることからゴムやプラスチックの代替材料として使用されている。一般に原料としてポリオール、ジイソシアネートおよび鎖延長剤としての低分子ジオールを用いて製造され、ジイソシアネートと低分子ジオールとから形成されるハードセグメントと、ポリオールとジイソシアネート単位とから形成されるソフトセグメントという2つのセグメントにより高強度で柔軟なエラストマーの性能を付与している。

 成形も射出成形、押出成形、カレンダー成形、パウダースラッシュ成形など通常のプラスチック成形加工法が適用でき、リサイクルが可能、低VOC、ノンハロゲン等の特長を備え、環境対応製品としても注目を集めている。
 このためスポーツ用品や自動車部品、ホース・チューブ、ベルト、フィルム、電線ケーブル、医療用など広範な用途で採用が進んでいる。
 TPUの販売出荷数量は、ディアイシーバイエルポリマー、日本ポリウレタン工業、BASFジャパン、大日精化の4社で構成されるTPU工業会によると、2011年の熱可塑性ポリウレタン出荷実績は国内出荷は横ばいにとどまったものの、自動車用部品を中心とした中国向け輸出が拡大し、1万6981㌧、前年比105・4%と堅調な伸びを示した。
 成形別の内訳をみると、国内出荷は射出成形用途が7・4%増の3639㌧、押出成形用途が2・4%減の8356㌧、コーティング用途が3・1%減の221㌧。輸出は66・4%増の2501㌧と全体を押し上げた。

(2012年7月30日紙面掲載)