【カーボンブラック特集】キャボットジャパン 安全活動を一層強化、拡充

2012年06月18日

ゴムタイムス社

安全活動を一層強化、拡充  セーフティ・ディ開く グローバル企業の強み発揮

キャボットジャパン

 キャボットジャパン㈱は千葉および下関に工場を有し、高性能タイヤをはじめとする高付加価値製品向けのカーボンブラックを供給している。米キャボット社は世界トップのカーボンブラックサプライヤーとして知られるが、化学系多国籍企業の中でも世界トップクラスの安全指標を掲げており、グループ企業はその理念を共有化し、実践している。
 キャボットジャパンの下関工場は今年2月、無災害1万日の記録を達成し、盛大に記念式典を開催した。式典では初の「会長賞」を受賞、その後地元では「山口県労働局長優良賞」も受賞した。一方、千葉工場は昨年、操業50周年を迎えた。
 キャボットグループでは毎年、グローバルセーフティ・ディとして本社の経営トップらとのテレビ会議を通じて安全に関するミーティングを行っているが、今年は6月12日に開かれた。
 キャボットジャパンの石合信正社長は日本国内の状況から安全に関する取り組み状況、今後の方針などについて説明した。「下関工場は、式典開催後も無災害記録を継続し、6月12日で1万127日を迎えた。東京本社も出張者の事故や災害もなく長期間の無災害記録を更新している。今後も全社一丸となって安全が最優先との意識で業務に取り組んでいきたい」などと語った。
 キャボット社は、安全に関してはSHEの方針、SHE実施行動に関して期待されることを理解し、具現化することを重要としている。千葉工場ではSHEに関する目標の1つとして「Zero Tolerance」を掲げる。これはキャボットSHE標準違反ゼロ、国内法規制違反ゼロ、場内ルール違反ゼロを意味するという。
 カーボンブラックの需要見通しについては、国内は低燃費タイヤをはじめ付加価値の高い製品は国内生産が続くと予想しており、研究開発はビレリカ研究所との連携のもとニーズに迅速対応していく方針。また、グループとしてグローバルな生産拠点を有しており、円高を背景に優れた品質を武器とする輸入品の供給も視野に入れて事業展開を強化していく。
 石合社長は「安全性を確立させてこそ、私のトップ3フォーカスである①収益性の安定的拡大②徹底した差別化③人材育成の土台を固めることができる。このトップ3フォーカスを達成することは、同時にキャボットジャパンの安全のレベルが向上することであり、さらにトップ3フォーカスが向上する。このような、常に進化し続ける良いスパイラルを回していきたい」とグローバルセーフティ・ディにおいて締めくくった。

(2012年6月18日紙面掲載)

 

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