クレハ 中国でフッ化ビニリデン樹脂新工場建設

2012年06月15日

ゴムタイムス社

 ㈱クレハは6月8日、中国におけるフッ化ビニリデン樹脂製造会社である呉羽(常熟)氟材料有限公司の新工場建設に着手したと発表した。

 同社は2012年1月にリチウムイオン電池(LiB)用バインダーおよび一般産業用エンジニアリング・プラスチックとして使用されているフッ化ビニリデン樹脂の需要拡大に対応するため、中華人民共和国江蘇省常熟市に「呉羽(常熟)氟材料有限公司」を設立した。6月7日には王常熟市長をはじめとする中国政府関係者、施工関係者など、総勢100名を超す出席者のもと、起工式を行った。

 同社は高分子重合技術をベースとして、1970年に日本で初めて同樹脂の工業生産を開始した。フッ素樹脂としての耐薬品性や電気特性などの、優れた性能と汎用樹脂並みの成型加工性を持つバランスの取れたエンジニアリング・プラスチックの特長を活かし、LiB用バインダーや一般産業用として、様々な用途で使用されている。LiB用バインダーは、携帯電話、高機能携帯端末、ノートパソコン向けの民生用小型LiBの数量拡大に伴い、今後も安定的な需要拡大が見込まれるほか、EV、HEV、PHEV向けの車載LiB用途や電力貯蔵用定置型電源用途などの大型LiB用向けに急速な需要拡大が見込まれている。また、太陽電池用保護シート向けや水処理膜向けなど、一般産業用においても需要の拡大が期待される。

 同社は2011年7月に、いわき事業所のフッ化ビニリデン樹脂製造設備を年産2,700トンから4,000トンに増強している。このたび着工した呉羽(常熟)氟材料有限公司の生産設備と併せ、今後のアジア市場をはじめとした世界的な需要拡大に迅速な対応を行うべく、安定的な供給体制を構築していくとしている。

【呉羽(常熟)氟材料有限公司 新工場概要】

▽所在地:中華人民共和国江蘇省常熟市常熟新材料産業園
▽敷地面積:93,000m2
▽設備能力:年産5,000トン(第一期工事)
▽稼動開始予定:2014年春
▽設備投資額 約60億円