取材メモ ヘキサメチレンテトラミン

2012年05月25日

ゴムタイムス社

 利根川水系の浄水場で国の基準値を超す化学物質ホルムアルデヒドが検出された問題で、厚生労働省は主な原因物質を工業用に使われる化学物質ヘキサメチレンテトラミンと特定した。推定で0・6~4トンが利根川に流入し、浄水場の塩素消毒でホルムアルデヒドが生じたとみられる。

 一部報道によると埼玉県内の化学工場が群馬県内の産廃業者に処理を委託、産廃業者が同県内を流れる利根川支流の烏川に排出した可能性が高いという。 
 ヘキサメチレンテトラミン は4個の窒素原子がメチレンによってつながれた構造を持つ複素環化合物。無色で光沢のある結晶もしくは白色結晶性の粉末であり、ゴムの加硫(架橋)反応を促進させる加硫促進剤(アルデヒドアンモニア系)としても使われ、医療においては、ヘキサミンが尿内でホルムアルデヒドに分解し、尿が防腐性を持つことを利用して膀胱炎、尿路感染症、腎盂腎炎の治療にも用いられている。
 化学物質排出管理促進(PRTR)法で年間1トン以上扱う事業所の届け出が義務づけられている。

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