JSRの中計「JSR10i3」 石化事業のグローバル化を推進

2012年04月30日

ゴムタイムス社

 JSR㈱は4月25日、都内の経団連会館で2012年3月期連結決算並びに中期経営計画「JSR20i3」進捗説明会を開き、小柴満信社長らが出席して概況を説明した。(関連記事=2面)
 11年度を初年度とする3ヵ年の中計は、最終年度に過去最高の連結営業利益600億円、連結売上高4500円の業績達成を目指すもの。初年度を終え、小柴社長は「国内では東日本大震災による鹿島プラントの生産停止やタイでの洪水など予想外の出来事があったが、我々が想定した市場変化は予想通りに進んでおり、基本方針に沿い、スピードを上げて対応することで、目標は達成できる」と総括した。
 基盤事業であるエラストマー、合成樹脂の石化事業は、低燃費タイヤ向けのS―SBRおよびブチルゴムなど優位性ある製品群の段階的なキャパシティ拡大でグローバル展開を加速、また、コスト低減活動「E―100プラス」によるコスト効率化とスループット改善にも注力する。半導体、FPD材料などのファイン事業は新興国ボリュームゾーンの積極的取り込みを推進する。
 中計2年目となる12年度は「石化事業では不足が見込まれるブタジエン調達の取り組みの強化、工場の2年連続稼動による生産性向上を図る。一方、ファイン系事業はモバイル機器や車のエレクトロニクス化で新たな需要の拡大が見込まれ、新製品投入で成長を目指す」と、小柴社長。

 

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