ラバーテック 再生ゴム粉を安定供給  原料供給元との連携を強化

2012年04月16日

ゴムタイムス社

    ゴム製品の原料製造、ゴムチップ、ゴム粉を販売する㈱ラバーテック(栃木県小山市、鳥海繁社長)はこのほど製品保管時の品質維持を図るため一体500㎏のフレコンバッグが4体入る鉄製カーゴを導入、高品質の製品安定供給に努めている。
 生産された製品の出荷前の保管時においてはこれまでフレコンバッグを積み上げていたが、直接重ねると下のフレコンバッグに圧力が加わり、製品が固まることが見られることから、同社ではこれらを解消するため鉄製カーゴを導入したもの。
 ラバーテックは関東地区の大手タイヤリサイクルメーカー、㈱トリウミ(鳥海重利社長)の子会社で、廃タイヤのサーマルリサイクル(熱燃料)からマテリアルリサイクル(原型・加工利用)への有効活用を図るため1998年2月に設立されたゴム粉の製造・販売会社。
 同社は米国・グラニューテックサターン社から大型ロール破砕機「G4MILL」を導入し、親会社のトリウミからトラック・バス用タイヤのゴムチップの供給を受け、直径2インチから60メッシュ(0・15㍉)までの超微細な再生ゴム粉の本格生産を2010年3月から開始した。
 現在、生産能力は1時間当たり2・5トン、月産500トン能力を有するが、人工芝用充填材、ゴムマットなどでの需要が堅調に推移しており、稼働率も年々高まっている。
 今後は需要増に対応した生産性向上、安定的な原料確保が課題となるが、原料供給元であるトリウミではこのほど1インチ角の専用破砕機を導入、5月連休明けから本格生産を開始するとしており、これによりラバーテックでの生産性向上が図られ、高品質製品の安定供給が可能となる。
 ラバーテックでは「材料が安定的に確保でき、コンスタントに安定した価格で供給できる」(鳥海繁社長)とし、マテリアルリサイクルの推進は追い風であり、潜在需要を掘り起こし、さらなる拡販につなげたいとしている。

人工芝の充填材に採用されるゴム粉

人工芝の充填材に採用されるゴム粉

左・トリウミ鳥海重利社長、右・ラバーテック鳥海繁社長

左・トリウミ鳥海重利社長、右・ラバーテック鳥海繁社長

フレコンバッグ保管の鉄製カーゴ

フレコンバッグ保管の鉄製カーゴ

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