【ゴムシート特集】 藤倉ゴム工業 極薄分野で高い評価

2012年03月26日

ゴムタイムス社

引布・シート事業 自動車から半導体まで網羅

 藤倉ゴム工業㈱の引布事業部門は、子会社だった日興ゴム工業㈱を2010年に吸収合併し、ゴム引布加工品、ゴムシート(加硫ゴム、生ゴム)、樹脂引コーティングおよびディッピング加工品、各種フィルムへのコーティング、シリコンシート、ラテックス製品などを製造販売している。
 わが国で最初にゴム引布を製造したのが同社である。1901(明治34)年に藤倉電線護謨合名会社を創立したことに始まる。ゴム引布は、ゴムと布織物の複合材であり、この製造技術は現在に至るまで100年以上受け継がれ、市場で流通する多くの製品に活用されている。
 また、引布事業部では高精度のゴムシートも製造販売している。環境負荷物質を使用しない極薄シートは「日興極薄」ブランドで販売しており、厚さは0・1㍉から0・5㍉品を標準化、自動車関連をはじめ電気電子機器部品、音響関連など幅広い分野に製品供給している。材質は汎用合成ゴム以外にもEPDM、フッ素ゴム、シリコーンゴムなど特殊品も扱う。とくにシリコーンゴムシートは厚み0・05㍉の製品も揃えている。
 同社は薄物シートの製造技術を強みとしており、技術を駆使してユーザーニーズに適合する製品を提供している。具体的にはシートに生地目をつけたものや他素材を貼り合わせる複合化製品の開発など高度な技術力が求められるものにも迅速対応する。試作はシート長さ10㍍から行い、多品種少量生産にも対応、ユーザーから高い評価を得ている。
 生産は岩槻工場(埼玉県さいたま市)。生産方法はコーティングとカレンダーによる連続生産方式を採用しており、シート厚さなどのバラつきを抑えるほか、長尺シートの生産も可能でコスト低減も図っている。
 今後の事業展開については「従来以上に環境対応に特化した製品の開発を進め、新規市場の開拓を図りたい。生産設備が大きく、シートや引布事業単独での海外進出は難しいが、藤倉ゴムが有する海外生産拠点を活用し、市場動向を調査して将来的にはグローバル展開も見据えていきたい」(同社)とする。(2012年3月26日紙面掲載)