信越化学工業 塩ビ・化成品事業が好調 営業利益41・9%増

2012年02月07日

ゴムタイムス社

 信越化学工業の2012年第3四半期連結決算は売上高が前年同期比1・3%減の7914億3500万円、営業利益は同3・2%増の1176億3300万円、経常利益は同3・4%増の1254億2900万円となった。四半期純利益は前年同期に移転価格税制をめぐる法人税の戻りを計上した反動減に加え、東日本大震災による特別損失を計上したことにより、同14・3%減の756億2700万円。
 セグメント別で見ていくと、塩ビ・化成品事業の塩化ビニルは米国住宅市場の長期的な低迷が続く中、米国シンテック社が世界中の顧客への拡販により高水準の出荷を継続し業績を大きく伸長させた。またオランダのシンエツPVC社も出荷が堅調に推移したものの、国内事業は需要家の生産調整の影響や輸出価格の低迷の影響もあり厳しい状況が続いた。
 この結果、売上高は前年同期比16・0%増の2470億9400万円と、営業利益は同41・9%増の203億6500万となった。
 シリコーン事業では、シリコーンが国内販売では上半期は電気、電子、化粧品用などを中心に堅調に推移したものの、下半期に入り国内の唯一の一部顧客アジア向け輸出が振るわなかった影響を受けた。また海外では機能製品が堅調に推移した一方、汎用品が価格低迷の影響を受けた。
 この結果、売上高は同5・1%減の1021億1300万円、営業利益は同5・2%減の245億100万円となった。
 なお、12年3月期の業績予想は据え置いた。

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