日本免震構造協会 東日本大震災の調査結果報告会を開催

2012年01月31日

ゴムタイムス社

 日本免震構造協会は26日、東京・新宿区の新宿NSビル30階ホールAで「東北地方太平洋沖地震に対する応答制御建築物調査」の報告会を開催した。
 同報告会は昨年3月に発生した東北地方太平洋沖地震に対し「応答制御建築物調査委員会」を設置し、免震・制振建築物に関する情報収集を行い、昨年9月1日に「免震フォーラム」で中間報告を開催、その後も引き続き3部会において調査検討を重ねて、その調査結果を報告するもの。
 冒頭の主催者代表あいさつで西川会長は「この報告書は中身が豊富ですので、この調査報告会を今後の設計などに役立ててもらいたい」と述べた。
 次に深澤本委員会委員長・日本免震構造協会副会長が調査の総括をスライドを使用しながら報告をした。
 その後、調査報告をさらに詳しく、免震構造設計部会(北村春幸委員長)の報告、免震構造地震応答評価部会(三田彰委員長)の報告、制振構造調査部会(笠井和彦委員長)の報告を分かれて行った。同報告会は満席状態で、参加者は熱心に調査結果報告に耳を傾けていた。
 今回の調査は、応答制御建築物(免震建物・制振建物)の挙動、効果の確認と課題の抽出、うまくいったものを広め、うまくいかなかったものを改善する目的で始まった。その調査手順は各建物の構造設計者(協会会員)にアンケートを実施し、3部会でアンケート結果を分析した。
 調査結果の概要では、免震建物が免震層の変位、残留変位、建物の挙動、免震部材の変状、仕上げなどの損傷、エキスパンションジョイントの損傷、臨時点検の有無が上げられた。また制振建物は建物の挙動、制振部材の変状、仕上げ材などの損傷、臨時点の有無などが上げられた。
 調査結果のまとめとして、①免震建物は構造体の被害はなく、内装・外装の被害も少なく免震効果をよく発揮した②ただし、エキスパンション部分の障害がかなり多く発生している③また、鉛ダンパーの亀裂、鋼材ダンパーのボトルの緩み、塗装のはがれが起きている④制震建物に大きな被害はない⑤今回の地震に対して、明確な制震効果が確認されたものがあるーなどが報告された。報告の終了後、質疑応答が行われた。

 

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