リプレイスタイヤ顧客満足度 ミシュランが3年連続1位 WEBが情報源

2012年01月23日

ゴムタイムス社

 CS(顧客満足度)に関する調査・コンサルティングの国際的な専門機関である(株)J.D.パワーアジア・パシフィック(本社東京都港区、アルバートラパーズ代表取締役社長、略称:J.D.パワー)は、2011年日本リプレイスタイヤ顧客満足度調査の結果を発表した。
 当調査はリプレイスタイヤ(冬用タイヤを除く)を新品で購入後4~15ヶ月が経過した乗用車ユーザーを対象に、リプレイスタイヤの満足度を測定したもの。3回目となる今年は、2010年6月から 2011年5月の間にリプレイスタイヤを新品で購入した乗用車ユーザーに対し2011年9月にインターネット調査を実施し、総計6,835人から回答を得ることができた。リプレイスタイヤに対する総合満足度を構成しているファクターは「ハンドリング/グリップ性能」、「乗り心地/静粛性」、「耐久性/信頼性」、「見映え」の4つ。各ファクターの詳細評価項目に関するユーザーの評価を基に総合満足度スコアを算出した(1,000ポイント満点)。
 当調査の結果明らかになったのは、顧客がタイヤを選ぶ上で参考にする情報源に変化が生じていることだという。インターネットを参考にしてタイヤを選ぶ顧客の割合は直近3年間で10ポイント増加し38%となっている一方、店員の意見を参考にした顧客の割合は直近3年間で11ポイント減少し39%。店舗でタイヤを購入する前に積極的に情報を収集し、自分の判断でタイヤを選ぶ顧客が増えていると考えられるという。

 インターネット上の情報の中で最も多くの顧客が参考にしているのはタイヤメーカーのウェブサイト。メーカーのウェブサイトを参考にした顧客は平均 3.5社のサイトを閲覧しており、顧客は複数のメーカーのウェブサイトを巡ってタイヤの性能を収集し、商品を比較検討している様子を窺い知ることができる。さらにメーカーのウェブサイトを参考にした顧客の客単価は業界平均と比べて15%高いことも明らかになった。
 インターネットの活用や転がり抵抗性能とウェットグリップ性能の両性能を等級で表示するラベリング制度の開始にともない、タイヤに関する情報や顧客の情報活動が多様化する中で、より性能の高いタイヤを求めて積極的に情報を収集し、性能の高さに見合う対価を支払う顧客層が増えてきているため、顧客層にマッチした情報を様々なメディアを通じて提供することが益々重要になっているという。

 セグメント別総合満足度ランキングは、軽自動車/コンパクトカー・セグメントではヨコハマ、パッセンジャーカー・セグメントではミシュラン、ミニバン・セグメントではブリヂストンがそれぞれの部門でランキング第1位となった。
 ミシュランのパッセンジャーカー・セグメント第1位は調査開始以来3年連続。次回のリプレイスタイヤ購入時に「必ず同じブランドを購入する」と回答した割合は、リプレイスタイヤの満足 度が上位4分の1のグループでは19%であるところ、そうでないグループでは4%となり、顧客満足がブランドロイヤルティに大きな影響を与えていることも明らかになったという。

 タイヤ選びに対する顧客の意識や購買行動に変化が生じる中、タイヤメーカーが顧客を獲得し囲い込んでいくためには、来店前から来店中、そして来店後といったあらゆる顧客との接点を顧客目線で捉え直し、様々なメディアを適切に組み合わせてメッセージを発信し、顧客のニーズに応じた商品づくりに取組むことが益々重要となってくるとしている。

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