合成ゴム値上げ相次ぐ

2011年04月18日

ゴムタイムス社

合成ゴム各社の製品価格値上げが出揃った。合成ゴムメーカートップのJSRが4月11日、5月1日納入分から合成ゴム・エマルジョン製品を値上げすると発表した。 JSRは原油・ナフサの高騰に伴う原料及びユーティリティー関連のコストアップに対応するものとし、「ナフサ価格6万2000円/klベースに対応した ものだが、単純なナフサスライドだけでなく、外部購入のブタジエン価格の上昇分を加味しており、ブタジエン比率の高い製品は㌔40円近い値上げとなる」 と、今回の値上げ背景を説明している。 値上げ幅はSBR32円/㎏、BR38円/㎏、NBR37円/㎏、EP26円/㎏、IR31円/㎏、RB38円/㎏,DNR37円/㎏、TR28円/㎏、SIS27円/㎏、一般産業用LTX22円/㎏。 先に値上げを発表した三井化学は4月15日納入分から実施。「エラストマー製品の主原料であるナフサ価格(国産標準ナフサ価格)は2011年1月以降も 原油価格の高騰が継続しており、2011年第2四半期は6万円/klが見込まれる状況にある。 自助努力では到底吸収できず、採算は急速に悪化 していることから値上げに踏み切る」としている。また、4月21日納入分から実施する旭化成ケミカルズも値上げの理由として「原料価格が想定を超えた高値 で推移したことにより、各製品の採算が悪化、自助努力の限界を超えるものとなったため」と説明している。これより先に値上げを発表した住友化学は、現在、 鋭意交渉中で四月中の決着を目指すとしている。 クロロプレンゴム「CR」は電気化学工業、東ソー、昭和電工の3社が3月中旬からの実施に踏み切っている。

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