横浜ゴム 年頭所感 野地彦旬社長

2012年01月16日

ゴムタイムス社

 2011年は、やはり東日本大震災がもたらした影響が大きかった年でした。幸いにも弊社の主な被害は、茨城工場の建屋・設備の一部に生じただけにとどまりました。 また、地震が起きてからの工場や販売会社の初動が早く、対応も的確だったことは高く評価でき、改めて現場のポテンシャルの高さを実感致しました。しかしながら、経済に関しては、震災の影響により落ち込んだ国内景気が回復方向に進んだものの、欧州各国の財政問題や米国の雇用停滞など実体経済に影が差し、為替円高が続くなど、予断を許さない状況です。こうした環境の中、当社はGDlOOフェーズⅡの最終年として「高質な成長」をテーマに掲げ、様々な打ち手を打ってきました。
 タイヤ事業では、新ブランド「ブルーアース」の新商品として、ブルーアースのフラッグシップタイヤとなる「ブルーアース1」と、ミニバン用む「ブルーアースRV01」を発売開始致しました。また、12月1日には中核商品となる「ブルーアース エース」を追加投入することを発表致しました。ブルーアースは、既に欧州で販売を開始しましたが、今後は中国・北米でも販売を予定しており、グローバルブランドとして展開を図ってまいります。増産計画については、小規模工法のメリットを活かしながら、日本、中国、タイ、米国、フィリピンでの能力増強、及びロシア工場の稼動準備を進めており、これにより国内外の生産能力はフェーズⅡスタート時点の2009年対比で10%増となりました。 一方MB事業は、「グローバル展開」では中国にMB製品の販売会社を設立したほか、ホース生産工場の新設を決定し、既に進出している北米などと合わせて更なるグローバル化を図っております。また、「新規事業の開拓」については、弊社が培ってきたコンパウンド技術・高分子技術を応用し、LED、ソーラーパネル、情報端末などの電子電材分野への進出を計画し、専門部署として電材事業部を設立しました。他にも、新規事業への取り組みの一つとして、介護福祉分野に対しても車椅子用エアーセルクッション「メディエアーワン」によって参入を果たしておりますが、今後はより多くの方々にお使い頂けるように展開して参ります。
 CSRへの取り組みとしては、「社会からゆるぎない信頼を得ている地球貢献企業になる」ことを実現するために、IS026000に基づいた7つの重点課題を設定し全グループで取り組んでおります。また、東日本大震災の復旧・復興に向け、弊社は直ちに支援物資の搬送を行うとともに、従業員ボランティアによる被災地での各種支援活動に取り組んで参りました。今後とも早期の復旧・復興を願い、できる限りの支援を継続して参る所存です。
 弊社は2012年度より1~12月の決算期となるため、すぐに新年度のスタートを迎えることになります。足元を見ますと、欧州債務問題が新興国にも悪影響を及ぼすことが考えられるなど、景気後退のリスクは一段と高まりつつあります。また、為替円高や原材料価格高騰のリスクなど不透明な状況が続く中で、GDlOOの最終目標である「売上高1兆円、営業利益1000臆円」に向けて、12年よりスタートするフェーズⅡでも更なる成長を目指していくことになりますが、こと2012年については情勢を見ながら臨機応変に対応できるよう、予めケースを想定した対応策を準備して取り組んで参ります。
 事業の面では、現在進めている能力増強、特にロシア工場の今後本格的な量産体制に向けてフォローして参ります。また、販売力が備わっていながら供給拠点ができていない地域については、今後の成長性なども踏まえながら体制整備に関して検討して参ります。MB事業に関しては、現在では国内と海外の販売比率は7対3ですが、近い将来にこれを5対5になるようグローバル化を進めるために、今まで以上の本格的なマーケテイングが必要だと思っております。 2011年は、東日本大震災による様々な影響に対処しながら、南雲会長よりバトンを引き継ぐという大変な1年でした。2012年も経済環境は不透明な状況が続きますが、GDlOO達成に向け国内での事業基盤を強固なものにしつつ、グローバル化を進めるにあたって、グループ全体でグローバル人材の育成が急務だと考えております。皆様におかれましては、こうした当社の企業姿勢をご理解頂き、引き続きご支援を賜りますようお願い申し上げます。

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