『特集』松田製作所 営業組織変更で国内強化

2011年12月23日

ゴムタイムス社

ゴム・プラスチック用機械特集・松田製作所

営業組織変更で国内強化 中国などにさらに拡販目指す

VI-200P(WT)

VI-200P(WT)

 ㈱松田製作所(鈴木康三社長)は低床式の竪型ゴム用射出成形機の拡販に力を注いでいる。
 同製品は作業高さを20㎝以上下げると同時に、機械全高をも抑え、型締能力200トン、射出容量1500ccタイプのゴム用低床式射出成形機。
 最大の開発ポイントは、射出成形機の心臓部となる型締装置に、新方式の「テレスコ式型締閉め装置」を開発、2重構造のラムを採用したことにより、作業高さを同社従来標準機(WJ-2シリーズの105㎝)に比べておよそ22㎝低い83・5㎝の低床を実現した点。
 その結果、作業台または専用ピットが不要となり、作業負荷低減と安全性向上、工場のレイアウトの変更が容易になった。
 「テレスコ式型締装置」の長所は①スペーサーブロックが不要(金型厚さに応じて同ブロックを交換する必要性も予備ブロックも不要)②成形サイクルを短縮(ブロックの挿入・排出動作が不要)③異物による型締不良減(ブロック挿入式の場合、ラム上部またはブロック上部に異物が載りやすく、金型を不均一に型締する場合があるが、テレスコ式では発生しない)④保守管理がラク(挿入装置の清掃や保守点検が不要)―など。
 業績推移については、上期は震災の影響があったものの、工業用品などが自動車分野を補い好調に推移した結果、増収増益となった。また、今回のタイの洪水問題については「当社はバンコクに拠点があるため情報収集などいち早く対応ができ、お客様の要望に寄与することができた。今後もタイの影響も考えると全社をあげてバックアップしていく」(鈴木社長)。
 下期の業績予想は増収増益を見込んでいる。重点施策としては、国内は従来の射出成型機の営業の見直し、買い替え需要の掘り起こしを積極的に行う。また、海外戦略では中国、東南アジアでの拡販を引き続き強化していく。(2011年12月12日紙面掲載)

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