ブリヂストン 建築ガラス用遮熱フィルム 「COOL SAFE」 販売本格化へ

2011年04月25日

ゴムタイムス社

COOL SAFE

国を挙げての「省エネ住宅の普及・促進策」を背景に、ブリヂストンはさきごろ新たに開発、販売開始した「建築ガラス用遮熱フィルム COOLSAFE」の販売を本格化している。 同社によると近年、ビルやマンションなどの建物は、壁面など建物外部にガラスが多く使用されている結果、使用される建築用ガラスには、「より高い安全性とともに、優れた遮熱性能」が求められている、という。 新発売した建築ガラス用遮熱フィルムは、同社が①薄型テレビ用フィルムで培った独自の光学材料設計技術と、②精密塗工技術を基に新たに開発した「遮熱フィ ルム」、③太陽電池用接着封止膜として使用される「EVAフィルム」を組み合わせた、3層の複層フィルムとなっているのが、大きなポイント。 最大の特長は、高い遮熱性能を有するとともに、地震防災や犯罪抑止に高い効果を発揮する、強化ガラス同等の高い安全性能を実現した点にある。 互いに異なる性質をもつ3層遮熱フィルムの構造を付与したことにより、「太陽熱を効果的に遮断し、室温の上昇を抑えることが出来るため、同製品を採用する ことにより、オフィスや住宅の冷房の効率化など大きな省エネ効果を発揮することが可能」という。 同社の実証試験では、一般のガラスに比べて冷房負荷を22%抑えることが可能だった。また、万が一ガラスが割れた際の飛散防止や、耐貫通性向上など、「防災リスクの軽減」につながる副次メリットがある。 同社は、環境への取り組みを経営の最重要課題の一つと位置づけており、COOLSAFEの普及により、地球温暖化防止に貢献していきたいと考えている。 なお、薄型テレビ用フィルム由来の光学材料設計技術は、太陽電池に使用する発電用シリコン・セルを固定・保護するために、ガラスおよび裏面保護バックシー トを接着させるフィルム状の膜に具現化。EVAフィルムは、太陽電池の発電セルを、加熱による架橋でガラス面に固定する接着剤として使用される。水や紫外 線に強いため、屋外で使用される太陽電池用接着封止膜には最適素材と言われている。今回の遮熱フィルムは耐貫通性規格JIS R3205、欧州の EN12600、米国ANSI Z97・1に準拠している。

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