ブリヂストン 新中計「MTP2011」発表

2011年11月07日

ゴムタイムス社

12年ROA6%、設備投資 5年間平均2500億円

 ㈱ブリヂストン(荒川詔四社長)は本紙既報の通り、新中期経営計画2011(MTP2011)を発表した。
 2012年から2016年までの5年間を対象とし、12年にROA6%の達成、13年以降は「更に上」を目指すとしており、連結売上高は12年に3兆6000億円、連結営業利益は2700億円を目標とした。
 2013年以降も売上高は年平均5%超の成長を見込み、営業利益率は年平均0・5%以上改善し、2016年に10%を目指すとしている。
 10年12月期の売上高は約2兆9000億円、営業利益は1664億円だった。
 設備投資は中計期間5年間で平均2500億円を計画。(2012年3000億円計画)。全体の約5割はタイヤ戦略投資に配分し、生産体制を強化する。MTP2011策定の基本的な考え方については、最終目標を「タイヤ会社・ゴム会社として名実共に世界一の地位の確立」を目指すこととし、経営の基本方針は①「更に上」を常に目指して、全ての製品・サービスで世界最高を目指す、②長期戦略を明確化し、事業領域の統合・拡大を推進する、③戦略的事業ユニット(SBU)制で真のグローバル企業を目指す、④中期経営計画を核に、全体最適のグループ経営を目指すとしている。
 「12年のROA6%到達に」向けては、①戦略商品拡大・販売ミックス良化、②合理化努力の最大化、③徹底した資産のスリム化を3本柱とし、「リーン&ストラテジック」を徹底する。
 営業利益の増加要素は戦略商品の拡大で670億円、合理化努力460億円、多角化事業330億円、数量他490億円となっている。
 13年以降の「更に上」を目指した取り組みでは、①タイヤ戦略商品・事業の拡充、②基盤競争力の更なる向上、③縦と横の広がりの最大活用、④多角化事業の「選択と集中」、⑤環境活動、環境対応商品・事業の5つを柱とし掲げている。
 具体的には、新興国での拡販や低燃費タイヤや建設・鉱山車用タイヤなどのタイヤ戦略商品を拡充させる。また、サプライチェーンの上流から下流までをカバーする縦のつながりとグローバルな横への広がりを最大限活用していく。
 さらに、新興国拠点の増強に加えて、成熟国への投資も増やし、新興国投資によるリスク分散を図る。同社のあらゆるリソースを駆使して他社に対して大きな優位性を確保する戦略としている。

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