~ゴム金型による生産性向上・品質改善・成形トラブル対策~
受講可能な形式
趣旨
ゴム金型が、金型全体の需要の中で占める比率は低く、また、それぞれのモールダーのゴム金型に対するニーズが多様であり、各企業のノウハウに負うところが大きいこともあって、プラスチック、プレス、ダイカストなどの金型分野では様々に刊行されている有用な出版物や技術資料が、ゴム金型においては、これまで余り見られなかったように思います。
この分野は技術交流の場も乏しいことから、クローズな技術領域となっているようです。
昨今、金型は直接、製品を生み出す不可欠な生産ツールとして多機能化しており、ゴム成形においても、効率的な成形をめざし、様々な課題の解決に取り組んでいく必要があります。
本セミナーでは、金型を用いたゴム成形プロセスと、金型の基本計画から設計・製作・評価に至るまでの基礎的なアイテムを概説すると共に、生産性向上のための歩留り向上・真空内での成形・バリなし成形・短時間加硫・自動離型、表面防汚、また、成形不具合への対応として、成形不良対策、型汚れ抑止・金型洗浄など、ゴム金型特有の様々な課題解決のための金型技術の要点や対処法について、最新の情報も加えながら、わかりやすく解説します。
金型を通じて、やれること、やるべきことはたくさんある、ということをお伝えします。
本セミナーがゴム金型技術の波及に少しでも役立つようであれば、誠に幸いに思います。
受講対象者
◎ゴム関連企業において成形加工や金型技術に携わる方々
◎金型メーカーの技術者や金型向けの表面処理などを扱う方々
◎ゴム成形に新たに参入される異業種の技術・製造担当の方々
◎ゴム金型をより理解しようとされている製品・材料開発、営業などの部署の方々
日時 | 2024年5月17日10:30~16:30 |
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アーカイブ視聴 | 2024年5月24日~2024年6月7日 |
講師 | 上嶋 桂二((一社)日本ゴム協会 金型研究分科会 副主査 (元・豊田合成㈱)) |
講師略歴 | ・2012年、豊田合成株式会社(旧・名古屋ゴム㈱)を退職。在職中は、金型部門にて金型設計に従事後、金型技術開発、金型工法開発、金型生産管理システム化、金型調達システム改良などを担当。その後、試作部門にて、試作品への簡易金型を用いた工法、3Dプリンターの活用などに取組む。以降は開発部門にて生産技術開発などを担当。 ・現在、(一社)日本ゴム協会の金型研究分科会副主査として、ゴム金型技術の相互研鑽、普及啓蒙など活動中。 他に、(一社)型技術協会会員、(一社)表面技術協会会員、豊田合成OB会会員、各社顧問、役員、コンサルティングなど。 |
受講料 | 45000円/1人(税別) |
会場 | WEBセミナー(ZOOM) |
主催会社 | ゴムタイムス社 |
配布方法 | 冊子のテキストで配布 ※本セミナー資料の無断転載、二次利用、講義の録音・録画などの行為を固く禁じます。 |
お申込み | このセミナーに申込む |
注意事項 |
※アーカイブ配信のみご希望される方は、「このセミナーに申込む」より【アーカイブ配信のみ】となっている方をお選びください。 ※アーカイブ配信実施セミナーの場合、リアルタイム視聴でご受講される方は、無料で「アーカイブ配信」を閲覧できます。振り返り学習に活用ください。 |
プログラム
1. 金型の概況
・金型とは ・ゴム金型で作るもの ・金型業界の動向
2. 金型を用いた成形加工の概要
⑴ 金型を用いた成形法
・成形法の進展 ・各種成形法の特徴とバリエーション ・特殊な成形法
⑵ 成形機ガイダンス
・プレス成形機 ・射出成形機
⑶ 成形後の二次加工
・低摩擦、非粘着処理 ・プラズマ処理 ・機械加工 ・型レス工法 (3DPなど)
⑷ ゴムの混練 (概説)
・混練の概要 ・混練機 ・混練の評価
⑸ 金型内のゴムの流動と加硫挙動
・ゴムの流動性に関する一般的な知見 ・文献から見るゴムの流動、加硫
3. 金型の設計製作
⑴ 金型の設計製作の流れと評価指標
・金型のライフタイムプログラム ・金型の評価指標
⑵ 金型の基本計画
・成形法、成形機選択 ・取数、収縮率、金型精度の設定 ・製品設計への提案
⑶ 金型設計
・全体構成、設計手順 ・材料供給(ランナーゲート) ・エア抜き ・パーティング
・金型加熱 ・離型 ・案内、位置決め ・成形機への取付け ・ユニットモールド
・強度計算
⑷ 金型材料
・金型材料の特性 ・ゴム金型に用いられる材料
⑸ 金型表面処理
・表面処理の概要 ・ゴム金型への表面処理
⑹ 金型製作
・金型の工法 ・CAM概要 ・切削加工 ・放電加工 ・特殊加工
⑺ 金型の評価
・金型の品質保証 ・計測法(寸法.粗さなど) ・表面分析
⑻ 金型の維持管理
・金型保全 ・金型の資産管理 ・安全への留意
4. 成形不具合への対応
⑴ 成形外観不良事象の原因と対策
⑵ 金型内流動現象の可視化手法
⑶ 成形シミュレーション(CAE)
⑷ 離型剤の利用
⑸ 金型汚染防止
⑹ 金型洗浄法
5. 生産性向上をめざす金型技術
⑴ ゴム金型における課題
・ゴム業界へのアンケート結果 ・効率的ものづくり ・金型要素技術の改良
⑵ ウエストレス (コールドポット、コールドランナー)
⑶ バキュームアシスト (真空内成形)
⑷ フラッシュレス (バリなし成形)
⑸ 効率的な加熱 (省エネルギー、短時間加硫に向けて)
⑹ 自動離型 (離型方案、表面創成)
⑺ 表面防汚 (型汚れ付着の抑止)
6. 今後の課題と対応
・効率的な成形をめざして ・金型技術者に求められること
注意事項
セミナーの録画・撮影・テキストの複製は固くお断り致します。本セミナーはビデオ会議ツール「Zoom」を使ったライブ配信対応セミナーとなります。
Zoom(ズーム)のやり方などでお困りの方は、セミナー当日までに設定や使い方をご指導致します。