ISO特集 2015年版ISO9001/14001が発行

 15年版ISO規格が発行 移行期間は18年9月まで

 2015年版ISOが昨年9月に発行された。品質マネジメント規格のISO9001、環境マネジメント規格のISO14001は、取引先の要請などもあり急速に普及したものの、事業活動とのかい離が指摘されていた。今後、企業側が新しいISOを経営の有効なツールと位置付け、その仕組みを事業活動に充分組み込めるかどうかが注目されている。

 ISOは国際標準化機構が決めた国際規格であり、多くの企業が品質マネジメント規格であるISO9001と、環境マネジメント規格であるISO14001を取得している。

 公益財団法人日本適合性認定協会(JAB)によると、日本国内でのISOの取得件数は、ISO9001が約4万8700件、ISO14001は約2万8000件(16年2月8日現在)となっており、ISO9001は漸減し、ISO14001はやや増加傾向にある。

 そのISOが、2015年に改訂された(詳細は別項参照)。新しい規格は、IS(国際規格)の発行日(15年9月15日)から3年間が移行期間となるため、18年9月14日までに移行を完了させる必要がある。

 弊紙では、ゴム関連企業を対象にISO規格への取組みについてアンケートを実施したところ、品質管理体制の整備が進み、社員の認識が向上した一方、改善事項が減ったことでマンネリ化しているなど、活用状況に課題を上げる企業もあった。主なゴム企業によるISOへの取組みを紹介する。




 2015年ISO改訂の概要 共通化・汎用化がポイント

 2015年版は新しい構造や新しい品質マネジメントの原則、新しい概念を導入した技術的な改訂となり、ISO9001が1987年に規格を発行して以来、最大の改訂となった。

 主なポイントとして、まずISO9001の全ての項目を見直した上で、再構成することが挙げられる。品質マネジメントのみならず、環境や労働安全など全てのマネジメントシステムを共通の仕組みにまとめることにより、以下の通りISO14001と共通化した10章構成となる。①適用範囲/②引用規格/③定義(ここまでは従来と同じ)④組織の状況/⑤リーダーシップ/⑥計画/⑦支援/⑧運用/⑨パフォーマンス評価/⑩改善

 また、これまではサービス業など製造業以外の業種ではイメージしにくい項目があり、解釈もあいまいになるなどの課題が指摘されていた。そこで、幅広い業種で利用しやすいよう、汎用性を高めた改定が行われた。

 その他、リスク及び予防処置、外部から提供される製品・サービスの管理などが盛り込まれている。

 今後は、新しい規格内容に企業活動をどう適合させていくか、各企業に様々な工夫が求められることになるだろう。

 改定のスケジュールについては、ISO9001、ISO14001とも15年9月にIS(国際規格)が発行されており、3年間の移行期間を経た後、18年には「ISO9001:2008」および「ISO14001:2004」は廃止される予定。

 なお、日本工業規格(JIS)では15年11月に、ISO9001およびISO14001に一致しているJIS Q9001、およびJIS Q14001を改正している。

ISO改正スケジュール2016