オカモトの4~9月期 営業利益が4割増加 通期予想を上方修正

2016年11月07日

ゴムタイムス社

 オカモトの2017年3月期第2四半期連結決算は、売上高は425億4500万円で前年同期比0・6%増、営業利益は55億7800万円で同40・6%増、経常利益は50億7700万円で同4・4%減、四半期純利益は37億6800万円で同7・2%減となった。

 産業用製品のうち、一般用・工業用フィルムは、拡販努力によるシェア拡大・新規受注により売上が大幅増となった。建材工業用フィルムは、北米向け車輌加飾フィルムの在庫調整により売上減となった。多層フィルムは、電池用フィルムが堅調に推移し、食品用フィルムの需要が低調だったため売上は横這いだった。農業用フィルムは、農家の需要が回復して堅調に推移し売上は微増。壁紙は、住宅着工件数が徐々に回復し、集合住宅向けを中心に売上増となった。

 自動車内装材は、引き続き取引先のグローバル展開による新規受注を獲得し売上が大幅に増加した。フレキシブルコンテナは、需要が減少し売上減。粘着テープは、住宅用ブチルテープの販売好調により売上微増となった。工業用テープは、スマートフォン関連向けの需要が回復し、また車輌向けテープも堅調に推移し売上増。食品衛生関連商品は、新規顧客の獲得により売上横這いとなった。食品用脱水・吸水シートであるピチット製品は、北海道・東北地区における不漁の影響により売上減となった。

 この結果、産業用製品の売上高は268億1400万円で同2・7%増、セグメント利益は32億5400万円で同45・8%増となった。

 生活用品では、コンドームは、引き続きオカモトゼロワンを中心に薄物が順調に推移し売上大幅増となった。浣腸は販促活動を積極的に行ったことにより、売上は横這いだった。除湿剤は当初例年より雨が少なかったものの、その後台風の発生も多く、高温多湿の日が続いたため、売上微増。カイロは、9月後半に気温の高い日が続いたため、小売店の導入が遅れている。

 手袋は、家庭用・産業用・医療用ともに価格改定の影響で売上減となった。メディカル製品のうち滅菌器は、売上・販売台数ともに前年並み。雨衣は度重なる台風の影響により、付加価値の高い商品が好調で売上微増となった。ブーツは天候不順により、売上微減となった。シューズは秋物製品の消費減少の影響を受け、売上減となった。

 これらの結果、生活用品の売上高は156億800万円で同2・8%減、セグメント利益は30億6700万円で同31・4%増となった。

 物流受託事業と太陽光発電事業のその他の事業はの売上高(振替前)は、17億2300万円で同3・8%減、セグメント利益は8500万円で同14・4%減となった。

 通期の連結業績予想は当初の見込みを上方修正し、売上高が860億円で前期比2・7%減(当初予想比1・8%増)、営業利益は94億円で同14・1%増(同41・4%増)、経常利益は91億円で同5・8%減(同28・2%増)、純利益は65億円で同28・3%増(同27・5%増)を見込んでいる。

 売上高については、産業用品では自動車内装材が北米中心に堅調に推移し、生活用品もコンドームをはじめ堅調に推移しているため。利益面でも、生産効率の向上と業務コストの削減効果により、各利益項目とも前回発表を上回る見込みとなった。

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