創刊70周年特別企画 ゴムホース業界の現況

2016年10月24日

ゴムタイムス社

自動車・高圧用とも減少傾向続く
中国含め新興国の景気回復がカギ

油圧ホース 幅広い用途分野で使用されるゴムホースは、自動車、土木建設機械、一般産業機械などの生産実績に大きな影響を受ける。各業界とも、国内は底堅い需要があるとはいえ、長期的な伸長は見込めない成熟市場である。そのため、近年のゴムホース生産は、中国を含めた新興国の景気動向に大きく左右されている。ここ5年間のゴムホース生産量の推移と需要動向を振り返ってみた。

〈2011年〉
 主な需要先である国内自動車生産が7月までは深刻な減産状態にあったが、その後は回復傾向を示した。土木建設機械と工作機械はリーマンショック直後より上昇傾向で推移した。年間の生産量は、一般産業分野の設備投資も全般的に回復基調に推移した。
 日本ゴムホース工業会のまとめによると、年間生産量は3万5679t(新ゴム量、以下同)、前年比1・5%減となった。出荷金額は同1・4%減の1329億円となった。
 11年の輸出は全体の50%であるアジア向けが同7%増と順調であり、その他の地域向けも北米向けを除き順調だったため、年間の総輸出額は同6%増の440億円となった。一方、輸入は10年9月までの国内自動車用ホースの需要減により、年間の総輸入額は同5%増の116億円となった。
〈2012年〉
 国内自動車生産が9月に入って12ヵ月ぶりに減速し、土木建設機械および工作機械の受注額も中国絡みの需要減と資源国向け需要が減少傾向に移っている。一般産業分野の設備投資意欲も全般的に回復しておらず、年間生産量は3万6554t、同2・5%増となり、出荷金額は1406億円、同5・8%増となった。
 12年の輸出は全体の55%近くを占めるアジア向けの中で、中国向けがやや停滞したもののアジア全体では同5%増と順調に推移した。ただ、その他の地域向けでは欧州、南米向けが前年実績を下回った結果、年間の総輸出額は438億円、同0・2%減となった。輸入については、11年8月までの国内自動車用ホース需要増により、年間の総輸入額は130億円、同約12%増となった。
〈2013年〉
 国内の自動車生産が9月に13ヵ月ぶりに前年を上回って回復傾向を示したものの、その聞のマイナス影響が顕著だった。また、土木建設機械と工作機械の受注額も、年後半まで国内の需要減と資源国向け需要が大きく減少し、大きな影響を被った。さらに一般産業分野の設備投資も全般的に回復基調が鈍かった。年間生産量は、年間で3万5317t、同3・4%減となり、出荷金額は同2・9%減の1366億円となった。
 13年の輸出については、全体の50%であるアジア向けが同1・1%減と若干低調だったが、その他の地域向けは順調であったため、年間の総輸出額は同7%増の468億円となった。輸入は全体の58%を占める自動車用ホースの輸入増により、年間の総輸入額は同17%増の152億円となった。
シーフレックス〈2014年〉
 国内の自動車生産は7月以降減少しており、その影響が顕著になった。一方、公共投資に支えられた建設工事と堅調な設備投資を背景に、土木建設機械と工作機械の受注は好調を維持し、高圧用ホース・一般ホースともに前年の生産量を上回り、自動車用ホースの落ち込みをカバーする形となった。年間の生産は、年間で3万5599t、同0・8%増となり、出荷金額は同0・9%増の1378億円となった。
 14年の輸出については、全体の約半分を占めるアジア向けが同1・5%減と不調で、欧米向けが前年を大きく下回り、年間の総輸出額は同2・7%減の455億円となった。輸入については、全体の約3分の2を占める自動車用ホースの大幅輸入増により、年間の総輸入額は同20%増の183億円となった。
〈2015年〉
 国内の自動車生産が13年7月以降継続して減少していることから、自動車用ホースがその影響を顕著に受けた。また、建設機械の需要減少により高圧用ホースの生産量も前年を大きく下回った。
 一方、その他ホースはプロジェクト向けの大口径布巻ホースが好調で、前年実績を上回った。年間生産量は3万5175tで、同1・2%減となり、出荷金額は同1・1%減の1363億円となった。
 15年の輸出は、全体の

 

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