住友ゴム 「ウインターマックス02」の実力を体感 プレス向け試走会開催

2016年07月06日

ゴムタイムス社

 住友ゴム工業は7月4日、乗用車用スタッドレスタイヤの新製品「WINTER MAXX(ウインターマックス)02」のプレス向けの試走会を東京都東大和市の東大和スケートリンクで開催した。

 コースは30m×60mのアイスホッケー用リンクを周回するもので、直線部分に「発進・ブレーキ体感」と「スラローム体感」の2つのゾーンが設けられた。

 発進・ブレーキでは、スタートから20m近くを走行後にブレーキを踏み、どの程度の距離で停止するかを体感。反対側に設けられたスラロームでは、約10mの間隔で、左右2m程度に振った3組のパイロンの間を走行することで操縦安定性を体感する。

 また、最初に従来品の01装着車で、次に新製品の02装着車でそれぞれ3周し、その違いも体感することになった。車はフォルクスワーゲンのゴルフである。

 車に乗るためにリンクに入ると、コースはつるつるで、歩くことはもとより、車に乗り込むことさえ困難なほどのアイスバーンだった。転ばないよう車体に手をかけながら、なんとか車に乗り込み、まず01を体験する。

 スタート地点で思い切りアクセルを踏み込むと、左右に触れることもなく直進した。極端なアイスバーンなのでスピードは上がらず、時速20kmに達した辺りでブレーキ地点に到達。ここで急ブレーキを踏んだところ、車はABSを作動させながら、やはり左右に触れることなく、すぐに停止した。

 続いて、スラロームコースに移って走行する。実に安定していて、まるで夏タイヤでドライ路面を走っているようだ。実際は歩くことも困難なアイスバーンだということを忘れてしまう。この時点の感想としては、01でも十分なのではないかというものだった。

 次に02装着車に搭乗する。スタート地点で思い切りアクセルを踏むと、すぐに01との違いを実感することができた。加速が明らかに違うのである。つまり、氷上でのグリップ力が一段と向上しているということだ。

 このため、ブレーキ地点では01を上回るスピードで到達したが、急ブレーキを踏むと、なんと01での停止時の手前で停止した。12%向上した氷上ブレーキ性能というものを、身をもって知ることができた。

 スラロームコースでは01がそもそも安定していたので、その違いはよく分からなかった。しかし、3周目に少しスピードを上げて走ったところ、一瞬、コースからはみ出そうになった。

 あわててブレーキを踏みながら、やや鋭角にハンドルを切ったにも関わらず、横滑りすることもなく普通に運転できたのは、氷上コーナリング性能も3%向上していることが関係しているのかもしれない。

 いずれにしても、恐ろしいほどのアイスバーンを、何の不安も感じさせずに楽々と走行させてしまう02の実力に脱帽した試走会だった。

 

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