ニシヤマ 創業100周年記念謝恩会

2016年06月27日

ゴムタイムス社

㈱ニシヤマの創業100周年記念謝恩会

 

㈱ニシヤマの創業100周年記念謝恩会広告

 

 創業100周年記念謝恩会 取引先各社 165名が祝う

 ㈱ニシヤマの創業100周年記念謝恩会が6月17日、東京千代田区の帝国ホテル東京「富士の間」で盛大に開催された。創業は1916年(大正5年)5月10日。感謝の意を込めて開催された謝恩会ではゴム・樹脂、鉄道、ガス、エネルギー、半導体関連企業の代表ら165名が招かれ、技術開発型専門商社として大きく飛躍したニシヤマの100周年を祝した。

創業100周年記念謝恩パーティー会場

創業100周年記念謝恩パーティー会場

 午後5時から開始された謝恩会では、この日の謝恩会での食事やオールディーズを中心とした生バンド演奏の曲目までをプロデュースした西山博務会長があいさつに立ち、創業時から現在に至るまでの社史にふれた後、「当社は顧客の要望にかなう個性豊かな高品質の商品を創造し、そこから生まれる利潤にもとづいて企業を永遠に発展・充実させることにより、社員の幸福と社会の繁栄に寄与することを企業の基本理念としている。2011年に採用した事業部制で業界市場分野の情報を全国同じレベルで共有化することができるようになり、現在の成長の原動力となった」「新技術の採用と既存技術の組み合わせで、本日、ここにお集まりの皆様のご協力により新商品化比率30%をキープし続けることが出来ました。今後もお客様に最適品質を提供できるようご協力をお願いするとともに、皆様方に感謝を込めて粗宴を用意させていただきました。おいしい食事とオールディーズを中心とした音楽を楽しんでいただければと思います」と感謝の言葉を述べた。

左から西山会長、佐藤社長、ニッタ㈱の新田社長、西川ゴム工業㈱の西川社長

左から西山会長、佐藤社長、ニッタ㈱の新田社長、西川ゴム工業㈱の西川社長

 引き続き、来賓を代表してニッタ㈱の新田元庸社長が「ニシヤマさんはファミリー企業としての伝統を守りながら、エネルギーからプラント、輸送、機械設備、情報通信、半導体と事業分野を広げられ、技術開発型専門商社として確固たる地位を築かれました。伝統を守るだけでなく挑戦と変革に果敢に取り組んでこられた結果であると思います。我々メーカーにとりましてニシヤマ様はユーザーと私どもをつなぐ頼りになる存在です。今日の繁栄は明日の存続を保証しないということを肝に銘じ、これからもユーザーの価値創造を実現するパートナーとして一緒に成長していきたいと思います」と創業100周年を称えた。

 この後、 西川ゴム工業㈱の西川正洋社長の乾杯の音頭で宴に入り、会場での生バンド演奏を堪能。佐藤昌幸社長の「我々はこの100年の歴史の上に胡坐をかくことなく、社員一丸となって努力していく所存です。しかしながら我々だけではどうにもなりません。今日あるのも皆様の日頃のご支援、ご協力の賜物があってこそであると思います。今期から皆様と共に全力で成果をあげられるよう邁進してまいります。今まで以上に倍旧のご支援を賜りたいと思います」との御礼のあいさつで約2時間に及ぶ感謝の宴が閉幕した。

 企業データ◆株式会社 ニシヤマ ◆所在地:東京都大田区大森北4-11-11(本社)◆役員:代表取締役会長・西山博務、代表取締役社長・佐藤昌幸 ◆ 社員数:298名 ◆ 資本金:4億8,430万円 ◆売上高:312億円(2014年度実績)◆事業内容:工業用のゴム・プラスチック製品と産業用機械器具類の販売、機械器具の設置などの諸工事、通信販売業、産業コンサルティングサービス、情報サ-ビス


 

会長・社長インタビュー

「意志あるところに道あり」 佐藤社長  /  「重ねる歴史が未来を創る」 西山会長

右・西山会長、左・佐藤社長

左・佐藤社長、右・西山会長

  100周年を迎えたニシヤマは今後、どのような方向へ進んでいくのか。西山博務会長と佐藤昌幸社長に、これまでの歩みを振り返ってもらいつつ、現状や課題、次の100年に向けての取り組みなどについて語ってもらった。

 ―100周年を迎えて。
 西山会長 いい社員、いいお客様、いいメーカー様に恵まれた。途中、荒波が何回も襲って来たが、どうにかここまで来れた。これからは、200周年に向けて頑張っていきたい。
 佐藤社長 2011年から社長を務め、毎年、来年はどう数字を上げていこうかと頭を悩ませているうちに、あっという間に5年が過ぎた。100年が過ぎ、また新たな1年目のスタートを切らなければいけないということと、来年度から新たな中計が始まるということで緊張している。

 ―これまでを振り返って、特に印象深いことは。
 西山会長 環境に関するISO14001を取得したことだ。最初、商社にはあまり関係ないと思っていた。しかし、この規格ではPDCAサイクルを継続的に回していく必要があり、C(チェック)が弱いと感じていた当社にはいいツールだということが分かった。
 その後、お客様からいろいろな情報をお預かりしているので、情報管理に関する27001も取得した。

 ―経営方針は。
 西山会長 売上は手段。利益志向でいく。
 佐藤社長 新しいビジネスを生み出すためには、元手になるためのお金が必要。売上が増えないのであれば、利益率をアップさせなければならない。営業利益率を5%以上にしたい。

 ―海外展開の課題は。
 佐藤社長 タイヤ関係では、海外のお客さんのほとんどに納入しているが、もう少し販売品の幅を広げたい。海外事業をさらに拡大させるには、時間はかかるかもしれないが、日系鉄道車両メーカーのアジア地域への進出を待つしかないだろう。
 西山会長 鉄道については、日本政府も、積極的に応援するようになった。その成果が出てくれば、我々としても、それなりのことができるようになるのではないか。

 ―モノづくりの世界ではIoTが進んでいるが。
 佐藤社長 すでに着手している。「なんでニシヤマがこんなことをやっているんだ」と言われるような商品が、来年度ぐらいから2~3出てくるだろう。

 ―目指す方向性は。
 佐藤社長 あまり欲をかかず、変な冒険もせずに、従来からのお客様を深耕しつつ、ニッチなところでお客様と共同開発できたもので数字を広げていく。会長は売上に占める新商品の割合を30%以上にするという方針を掲げている。
 西山会長 商品は陳腐化してしまうので、そうした目標を示さないと、衰退してしまうからだ。

 ―次の100年に向けての抱負を。
 西山会長 今年のスローガンは「重ねる歴史が未来を創る 新世紀もお客様と共に」とした。常にお客さんを大事にし、歴史を土台にして未来に進んでいく。
 佐藤社長 「意志あるところに道あり 夢は限りなく 努力は惜しみなく」ということを会議でいつも言っている。社員には、自分たちで未来を作っていくことを求めている。社員からヒントをもらい、それをうまく束ねて、どの方向に行くかを見定めていきたい。


 

100年の歩み 沿革

1916(大正5年) 西山修二郎が「西山ゴム商店」を神田今川橋(現東京都千代田区)に創業
1924(大正13年) 関東大震災後、神田今川橋に店舗を再建
1927(昭和2年) 創業者の妻・不二子が二代目として陣頭指揮
1933(昭和8年) 陸軍・海軍と取引開始
1935(昭和10年) 西山敬雄が三代目として経営を継承
1947(昭和22年) 「西山ゴム株式会社」に改組、西山敬雄が社長に就任、大阪営業所開設
1950(昭和25年) 九州出張所開設、国鉄車両に防振ゴム採用
1953(昭和28年) 名古屋出張所開設
1957(昭和32年) ガスメーター用計量膜「サイレックス」開発
1959(昭和34年) 広島出張所開設
1961(昭和36年) 日立出張所開設
1963(昭和38年) 鉄道踏切の凍結防止用ゴリンラバーを開発
1966(昭和41年) 創業50周年、新社屋完成
1968(昭和43年) 西山敬雄が東部ゴム商業会の理事長に就任
1969(昭和44年) 経営の根幹となる「基本理念」を作成
1974(昭和49年) 米国ニューヨークにアメリカ駐在員事務所開設
1976(昭和51年) 名古屋営業所開設、西山機材㈱設立、米国PLIDCO社と日本総代理店契約締結
1980(昭和55年) 新幹線用床材に「アルミハニカム」採用、「パイピングスムーサー」を大量受注
1982(昭和57年) 西山敬雄会長、西山敬二郎社長に就任、ニューヨークに現地法人設立
1983(昭和58年) 社名を『株式会社ニシヤマ』に変更
1984(昭和59年) 「低圧ノーブロー工法」を開発、管路口防水装置が東電の標準仕様に
1985(昭和60年) 新ファイリングシステム導入
1986(昭和61年) 創業70周年、社内報「青い波」創刊
1987(昭和62年) リオン製「液中微粒子計」の販売権取得
1988(昭和63年) 西山博務が代表取締役社長に就任、名古屋営業所を支店に昇格
1989(平成元年) 西山敬二郎が東部ゴム商組の理事長に就任、ロンドンにヨーロッパ駐在員事務所開設
1990(平成2年) 「サイレックス」が累計販売1億枚突破
1991(平成3年) 創業75周年、明石出張所開設
1992(平成4年) ヨーロッパ事務所デュッセルドルフへ移転
1993(平成5年) 半導体装置メーカーにチラー装置を本格販売
1996(平成8年) 創業80周年
1998(平成10年) Jリーグ「FC東京」へ出資
2000(平成12年) 新幹線先頭車用前面ガラスを仏より初輸入
2002(平成14年) 本社を現在地に新築移転
2004(平成16年) 上海に西山貿易(上海)有限公司設立、ISO 14001(環境)認証取得、電子商取引PASPOを開始、動体除去機能付監視カメラシステム開発
2006(平成18年) 創業90周年。佐藤嘉邦が代表取締役副社長に就任、ISO/IEC27001(情報)認証取得、海洋探査艇用マニピュレーターの販売権取得、IT関連事業の㈱GNS設立
2007(平成19年) 名古屋支店を現在地に新築移転
2008(平成20年) レールナビが実施功績賞・特別賞受賞
2009(平成21年) 西山博務が東部ゴム商組理事長就任
2010(平成22年) ゴム製踏切パネルシステム、鉄道車両用ケーブルの販売権獲得
2011(平成23年) 西山博務が代表取締役会長、佐藤昌幸が代表取締役社長に就任、事業部制導入
2012(平成24年) 事業継続計画(BCP)を導入、大阪支店を新築移転、タイ・バンコクに現地法人設立
2013(平成25年) ヨーロッパ駐在員事務所を現地法人化、インドネシアに現地法人設立
2016(平成28年) 創業100周年を迎える

全文:約4235文字

関連キーワード: ·