八興 導電スーパー柔軟フッ素ホースシリーズ新発売

2016年05月30日

ゴムタイムス社

 樹脂ホース・チューブ・継手メーカーの八興はこのほど、静電気対策用「導電スーパー柔軟フッ素ホースシリーズ」を開発し、6月1日から販売を開始する。

 同シリーズは、業界初ホース電気抵抗値が国際指針のIEC/TS60079ー32ー1:2013に準拠。チューブタイプとスプリングタイプの2種類を販売する。特許は出願済。

導電スーパー柔軟フッ素ホースシリーズ (1)

 従来、同社では内・外面の導電ライン入りホースを販売していた。しかし、同ホースはスプレーガンなどの端末機器の静電気を除電するのが目的で内層の導電ラインもライン上以外は絶縁体のため、ホースそのものの帯電を防げなかった。

 今回発売する新製品は、約3年前から開発に着手。ホースを使用するユーザーの安心・安全を徹底するために、内面全体を導電性フッ素樹脂(ETFE)で構成することで、通電する金属継ぎ手に挿入して接地またはボンディングすれば、ホース全体の帯電を防ぐことができるようになった。

 特長は、アクリロニトリルなどの導電性液体をはじめ、2―エチルヘキシルアルコールなどの半導電性液体、ガソリンなどの絶縁性液体などほとんどの可燃性流体に対応できる点。そのほか、最大(定尺20m)でも端末間抵抗R基準値内をクリアしている。端末間抵抗とは、両端末の継手を含む実際のホース長の抵抗を表している。

 新製品のチューブタイプの「導電スーパー柔軟フッ素チューブ」は、内径(6~8)×外径(9~12)に対応。導電性樹脂と特殊ステンレス繊維の構造でチューブが長くても、導電性(消散性)等級を実現している。

導電スーパー柔軟フッ素チューブE-SJD

 また、スプリングタイプの「導電スーパー柔軟フッ素スプリング」は内径(12~19)×外径(18~26)に対応。導電性樹脂とステンレス線構造でチューブタイプ同様にホースが長くても導電性(消散性)等級を実現するほか、つぶれにくく曲げ保形性に優れたバーキュームにも使用できる。

導電スーパー柔軟フッ素スプリングE-SJSD

 同社は新製品をゴム・樹脂はじめ、あらゆる分野で使用できると捉え、積層チューブ専用継手やHAKKOオリジナル専用継手とセット販売することで、国内の販売強化につなげていく方針だ。

 新製品は、6月6日に産業都立貿易センター・台東館で開催される東部ゴム商組の「商品展示説明会」に初披露するほか、6月22日~24日の間に 東京ビッグサイト で開催される「機械要素技術展」にも出品する計画。

 

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