ゴム相場マンスリー 先限終値が200円台に(16年4月)

2016年05月12日

ゴムタイムス社

 4月の東京ゴム相場の推移を見ると、当限終値は月初の170・5円から右肩上がりに上昇し、中旬にやや下げたものの、その後は再び上昇。22日に195円ちょうどをつけて納会を迎えた。

 先限終値は、月初の176・8円からやはり上昇基調の中で、買われ過ぎによる反動減をくり返しながら推移。21日に最高値となる202・2円をつけた。25日発会の新甫10月限は、201円ちょうどからスタート。数日は200円台を保ったものの、連休前の28日に194・8円と下げて大引けを迎えた。

 4月の東京ゴム相場は、前月を上回るペースで上昇した。東南アジアの天然ゴム主要生産国であるタイ、インドネシア、マレーシア、ベトナムが、3月から実施した価格下支え策が効果を表すとともに、産地ではすでに生産量が落ち込むウインタリング(落葉期)に入っている上、タイでは干ばつが続いているなど、天然ゴム価格の上昇要因が重なった。

 また、ゴムとの相関性が高いとされる原油価格は、有力な指標であるWTI先物価格が2月11日に1バレルあたり26ドル台まで下落した後、4月の平均価格は40ドル台まで回復している。先述の価格上昇要因と合わせて、ゴム価格のサポート材料になったものと見られる。

 一方で、最大の消費地である中国の景気減速は解消しておらず、円高も進んでいるなど弱材料も少なくない。上昇スピードが急激であったため過熱感も否めず、今後の反動が懸念されている。

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(統計表2点あり)

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