ゴムホース商社アンケート 2016年春 業界に貢献する優良ホース商社

2016年04月25日

ゴムタイムス社

ゴムホース商社特集

 開発提案型で需要開拓

 ゴム・樹脂ホースは流体の移送や、油などを介した圧力の伝達を行うことで、各産業界で幅広い役割を担い、日々の生活を足元から支えている。そのホースにおいてユーザーのニーズを的確に捉えながら、商品のみならず情報の効率的な流通に寄与しているのがホース商社である。近年は、開発提案型商社を目指し、新製品の企画・開発から主体として関わることで、需要の掘り起こしを行っている。

 今回ゴム・樹脂ホース商社に、売上および製品価格についてアンケートを取ったところ、〈15年7~12月の売上実績(対前年同期比)〉については、「やや上昇」が20%、「横ばい」が60%、「やや下降」が20%という回答があった。

 〈16年1~6月の売上見込み(同)〉については、「やや上昇」が20%、「横ばい」が80%となった。

 続いて〈15年7~12月のホース製品の価格動向(同)〉を尋ねると、「やや上昇」が20%、「横ばい」が80%となった。

 〈16年1~6月のホース製品の価格予想〉については、すべての商社が「横ばい」と回答した。

 最後に〈16年のホース製品の需要予想(対前年比)〉を尋ねると、「伸長する」が40%、「横ばい」が40%、「減少する」が20%という結果が出た。

 ホースの売上に関しては、15年下半期実績では「横ばい」を中心に、「やや上昇」から「やや下降」まで分布していたのに対し、16年上半期の予想は「横ばい」が最も多く、「やや下降」回答はなかった。ホース商社の立場では、需要に関して改善する見通しを持っていることが窺える。

 ホース製品の価格に関しては、15年下半期の実績では「横ばい」が最多数、16年上半期の予想においては全ての商社が「横ばい」と答えている。原材料価格がやや上昇傾向にある中、今後の製品価格にどう反映されるか、注目される。

 最後に、16年のホース製品の需要予想については、「横ばい」が「伸長する」を上回ったが、「減少する」と答えたホース商社ばゼロであった。

 日本ゴムホース工業会が昨年暮れに発表した、16年のゴムホース生産予測では、自動車用ホースが上向くものの、建設機械や工作機械の需要が減少して高圧用ホースが減少、輸出もアジア向けがマイナスになることが予想されることから、生産量については、前年比0・6%増の3万5360t、出荷金額も同0・9%増の1366億円となり、全体的に微増との見込みを示した。流通の現場でも、ほぼ同じ予測をしているようだ。

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