ゴム相場マンスリー 先限終値が180円台に(16年3月)

2016年04月07日

ゴムタイムス社

 3月の東京ゴム相場の推移を見ると、当限終値は月初の147・5円から急上昇し、一旦は反動で下げたものの、中旬からは再び右肩上がりで上昇。25日に167円ちょうどをつけて納会を迎えた。

 先限終値は、月初の156・6円からやはり上昇して7日に179・5円をつけた後、一旦下落したものの、15日の167・7円を底に、再び上昇。以後は170~180円のレンジで推移した。28日発会の新甫9月限は、180・5円からスタート。その後は170円台後半で推移し、176・5円で大引けを迎えた。

 3月の東京ゴム相場は、月初の5日間で一気に20円ほど上がるスタートとなった。これは、東南アジアの天然ゴム主要生産国であるタイ、インドネシア、マレーシア、ベトナムが、3月1日から実施した価格下支え策の効果と思われる。3月から8月までの6ヵ月間に合計61万5000tの天然ゴム輸出を削減するというもので、これにより4ヵ国の輸出量は14%ほど減少するものと見られている。

 今回の施策は、12年10月に実施された30万tの輸出削減策と比べると、ほぼ2倍の規模である。月初のゴム相場上昇が急激だった分、その反動はあるだろうが、今後、価格下支え策の効果がどのくらい継続するか注目される。

 一方、ゴム価格との相関性が高い原油価格は、有力な指標であるWTI先物価格が2月11日に1バレルあたり26ドル台まで下落した後、3月下旬には40ドル台まで上昇した。その後は反動でやや下げているものの、生産国の価格下支え策と合わせて、ゴム価格のサポート材料になるものと見られる。

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(統計表2点あり)

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