三井化学 インドのバイオポリオール製造会社がオープン

2016年03月04日

ゴムタイムス社

 三井化学は2月29日、三井化学SKCポリウレタン(以下、「MCNS」)が出資する、インドにおいてバイオポリオール製造を行う合弁会社バイタル・キャスター・ポリオール(以下、「VCP」)が、去る2月25日にオープニングセレモニーを開催したと発表した。

 式典には、日韓の在インド公使、顧客およびその他関係各位が出席、MCNSのキ・ドン・ウォン氏、石丸裕康氏の両Co―CEO及びジャヤント・アグロ―オーガニックス(以下、「JAO」)のアブハイ・V・ウデシ会⻑が挨拶した。

 VCPは、インドにおいて非可食植物由来のひまし油を主原料とした「バイオポリオール」の製造・販売を行うことを目的に、三井化学と伊藤製油及びインドのJAOとの共同出資により設立された。インドは、世界のひまし油の8割を生産しており、コスト競争力あるバイオポリオールの安定供給体制が可能となる。VCPは、このほど工場が完成し、1月より営業運転を開始した。なお、三井化学は韓国のSKCとポリウレタン材料事業を統合したため、VCPへの出資は、現在MCNSからとなっている。

 VCPは2013年9月に設立。資本金は3億6000万ルピー。出資比率(議決権ベース)はJAOが50%、MSNSが40%、伊藤製油が10%。本社はインドのムンバイ、工場はインドのグジャラート州に所在。事業内容はバイオポリオールの製造、販売。生産能力はバイオポリオール8000t/年。

 MCNSは、電気冷蔵庫用断熱材その他様々な分野においてウレタン製品を製造、販売している。特に自動車分野においては、日系・韓国系メーカーへの内装用ポリウレタンフォーム原料の最大供給メーカーであり、世界で唯一、非可食植物由来のバイオポリオールを商業的に供給している。VCPの営業運転開始により、石油由来のポリオールと同等のコスト競争力のある製品供給が可能となり、日本・韓国を含むアジア9拠点、欧米3拠点のシステムハウスを通じて販売拡大を目指す。

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