15年のゴム板生産 生産量2%増、出荷量微減

2016年02月16日

ゴムタイムス社

 日本ゴム工業会・ゴム板部会がまとめた2015年1~12月のゴム板の生産・出荷実績によると、合計生産量は1万9789tで前年比1・7%増、出荷量は1万9134tで同0・4%減となった。

 生産の内訳はプレス製品が1万9465tで同1・8%増、その他323tで同3・4%減。出荷の内訳はプレス製品が1万8798tで同0・4%減、その他336tで同0・2%減。

 なお、12月の単月では生産量が1578tで前年同月比0・4%減、出荷量1557tで同1・4%増となった。月末在庫量は1・5%減。

 生産の内訳はプレス製品が1564tで同0・5%減、その他14tで同16・7%増。出荷の内訳はプレス製品が1531tで同1・6%増、その他25tで同10・7%減。

 15年のゴム板生産の年間推移を見ると、1~3月は前年同期が消費増税前の駆け込み需要の影響を受け2ケタ増だった反動で、合計生産量が前年同期比で6・0%減と不振だった。1~6月も、前年が土木関連向け需要が好調だった反動で、合計生産量は同2・4%減となり前年実績を下回った

 ただ、6月単月で9ヵ月ぶりに前年同月実績を上回ってからは、9月まで4ヵ月連続での増加となり、1〜9月でも同1・6%増と前年実績を上回った。土木建築関係を中心に、上期の反動で需要が伸びた。10月には生産量が5ヵ月ぶりに減少に転じたものの、11月には再び前年同月実績を上回り、12月も微減で収まった。その結果、上期の不振を堅調な下期でカバーし、年間生産量では前年実績を1・7%上回る結果となった。

 ゴム板は幅広い産業分野に使用される「景気のバロメーター」であり、本格的な景気回復の動きとともに生産・出荷量が増加する。日本ゴム工業会が発表した16年新ゴム消費予想量によると、ゴム板は、東北の震災復興工事、オリンピック関連、リニアモーター関連の土木建築関係を中心に需要増が見込まれ、前年比1・3%増の予想となっている。

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