住友ゴム 新技術「GYROBLADE」「CORESEAL」開発

2015年10月28日

ゴムタイムス社

 住友ゴム工業は10 月28日、空気充填が不要のためパンクが発生しないエアレスタイヤテクノロジー「ジャイロブレイド」と、タイヤトレッド部の損傷による空気漏れを防ぐシーラントタイヤテクノロジー「コアシール」の2つの技術を新たに開発したと発表した。

 同社は、長期ビジョン「ビジョン2020」の中で、「タイヤが地球環境のために貢献できること」をテーマに、「省資源」「低燃費性」「原材料」の3つの方向性で環境配慮商品の開発に取り組んでいる。今回新開発したエアレスタイヤテクノロジー「ジャイロブレイド」はパンクそのものを防止し、シーラントタイヤテクノロジー「コアシール」は万一パンクが発生した際の安全性を、ノーマルタイヤと比較して大幅に向上させる技術。これらは共に走行時の安全性を高めるとともに、スペアタイヤが不要となることで省資源・省エネルギーに貢献する。なお、本技術を採用したプロトタイプタイヤを「第44回東京モーターショー」に出品する。

 「ジャイロブレイド」は金属製ホイールと特殊樹脂スポークからなる車輪の外周にタイヤのトレッド部を接着させた形状をしており、空気充填する事なくタイヤの基本性能を満たす技術。これによりパンクや整備不良による空気圧の過不足の心配がなく、メンテナンス作業の負荷を大きく低減出来るとともに、スペアタイヤが不要になることで環境にも配慮した技術だ。また、特殊樹脂スポークは豊富なカラーバリエーションを提供できるため、ファッション性を高めることも可能。

 「コアシール」は、タイヤトレッド部の裏側にシーラント剤(粘着性・粘度のある特殊材料)を塗布する技術。トレッド部の裏側まで貫通する損傷が発生した場合、塗布されたシーラント剤が穴を塞いで空気漏れを防ぐ。パンク時でも空気圧を維持したまま走行可能なため、安全性の向上と、スペアタイヤ不要による省資源・軽量化・車両設計の自由度向上を同時に実現できる。

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