ミドリ安全(株) 亀田義行氏にグローブ事業を聞く

2011年06月20日

ゴムタイムス社

ミドリ安全は、グローブ事業を重点販売強化製品の一つと位置づけ、3年後のグローブ売上げを2010年度実績に対して50%増と、大幅アップを見込んでいる。同社の常務取締役・亀田義行氏に聞いた。 「最も期待している分野は、太陽光パネルの取り付け市場です。 近年、急成長している太陽光パネル市場は、昨年、設置時の滑落事故が前年比30%増と急増。これを受け当社ではさきごろ、墜落防止提案の一環で「ラクボ」製品シリーズを新たに開発し、発表。鳶(とび)職専用に開発した屋根専用耐滑シューズ「トビスニ」を発売。専用ヘルメット、防塵マスクに続いてラクボシリーズのグローブをラインナップに加えた。 同シリーズは、先行販売した客先から『屋根作業の安全性向上に効果がある』と、確かな手応えを得ています」 「当社グローブ事業は、自前で生産しない、ファブレスだ。生産設備を持たず、内外の協力企業に100%生産委託し、自らは顧客企業のニーズをキャッチし、設計やマーケティング、販売に特化している。 この利点を生かし、顧客の業種・分野は多岐にわたる。品種は用途・サイズ別に数万種。産業別では自動車、機械メーカーを中心に、半導体や電機メーカーなど生産ラインを擁する国内上場企業の大半が取引き先です」 「売上げについては、機械関係や自動車、電機関連メーカーなどいわゆるヘビーインダストリー関連の工場向けグローブが30%余、次が食品工場や外食産業、医療向けです。ちなみに、屋根の滑落防止と並んで期待しているのは、産業用レザー手袋、軍手、ゴム製グローブだ」 「グローブ事業については、さまざまな業種の顧客の依頼を、ダイレクトに、正確に受けられる立場にある点が大きな強みだ。この利点を最大限に生かすため、早くから商品開発部と品質保証部を自社内に設置。材料選択から製品設計・生産まで、求められる品質・用途に応じて、生産委託先を中国・インド・マレーシア・韓国など世界各国の協力工場を使い分けている。 今後もこの手法を推し進めることで、ブランド価値である『現場で働くひとの、安全・衛生』をグローブ販売を通じ、提供していく考えです」。

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