電気化学

2015年08月07日

ゴムタイムス社

 電気化学工業の2016年3月期第1四半期連結決算は、売上高が869億2900万円で前年同期比0・1%増、営業利益は59億4000万円で同105・5%増、経常利益は58億2600万円で同120・8%増、親会社株主に帰属する四半期純利益は43億3600万円で同115・6%増となった。

 国内外での拡販や販売価格の是正、コストの削減に努め、業容の拡大と収益の確保に注力したことで増収を達成。利益面では、円安による輸出製品の手取り増加や、原材料価格の下落による樹脂と加工製品の採算改善により、大幅な増益となった。

 部門別では、エラストマー・機能樹脂部門の売上高は392億5700万円で、同0・7%増だった。

 クロロプレンゴムは円安による手取り増加で増収となった。スチレンモノマーやデンカシンガポール社のポリスチレン樹脂などは、販売数量は増加したものの、原材料価格の下落に伴い販売価格が低下した。

 インフラ・無機材料部門の売上高は106億4400万円で、前年同期並み。特殊混和材は販売数量が増加し増収となったが、セメントの国内販売や肥料は、販売数量が減少し減収となった。

 電子・先端プロダクツ部門の売上高は112億8400万円で、同0・2%増だった。

 LED用サイアロン蛍光体「アロンブライト」は、販売数量が増加し増収。電子回路基板の販売も前年を上回ったが、電子部品・半導体搬送資材用の機能フィルムは、販売数量が減少し減収となった。

 生活・環境プロダクツ部門の売上高は156億9800万円で、同2・1%減。

 合繊かつら用原糸「トヨカロン」は、販売数量が増加し増収となった。食品包材用シートやデンカポリマーの加工品の販売も順調に推移したが、プラスチック雨どいや工業用テープは、販売数量が減少し減収となった。医薬品ではデンカ生研の試薬の販売が前年同期並みとなっている。

 その他部門の売上高は100億4400万円で、同1・0%増だった。アクロス商事などの商社の取扱量は、前年同期並みだった。

 通期の業績予想は当初見通しから変更なく、売上高3900億円で前期比1・6%増、営業利益は300億円で同24・8%増、経常利益は270億円で同11・2%増、親会社株主に帰属する当期純利益は190億円で同0・1%減を見込んでいる。

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