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【化工品事業特集】ブリヂストン 先進性そなえた新製品を相次いで上市

2015年06月22日

ゴムタイムス社

BS化工品沿革表 国内販社統合から半年 販売強化で顧客サポート

 ブリヂストンは、タイヤ以外の事業を多角化事業と位置づけ、その中で産業資材、インフラ資材、化成品、自動車部品などの事業を化工品事業と呼んでいる。

 その化工品事業の販売会社を今年1月、ブリヂストン化工品ジャパン㈱に統合し、販売のさらなる強化を図った。

 同社の国内化工品販売の歴史は、1962年に工業用品部門の直系販売会社として、ビーエス工業用品販売会社と大阪ビーエス工業用品販売㈱を設立したことから始まった。

 67年には全国に設立した販売会社を再編・改称し、ブリヂストン工業用品東京販売㈱、同中部販売㈱など6社体制がスタート。その後は販社の地区細分化が進んだ他、80年代には建築用品部門の分離が行われた。

 91年には各販社の改称を実施し、㈱ブリヂストンIPT(旧東京販売)、同IPO(旧大阪販売)などが発足。2008年には再び工業用品部門と建築用品部門の統合を実施し、10年からは東日本地区を管轄するブリヂストン化工品東日本㈱と、静岡以西を管轄するブリヂストン化工品西日本㈱の2社体制を敷いてきた。

 今回の統合によって、同社グループならではの製品やサービスを組み合わせることにより、顧客の要望に対する最適な解決策をよりスピーディーに提案できる体制を構築。また、地域密着という従来からの強みと、各事業で一貫性のある施策の両立を図っている。

 

 米ホース販社を買収 チリでコンベヤ販社設立

 一方、海外においても昨年後半から新設・買収などを通じて、積極的な事業展開を行っている。

 米国では、子会社が米国で最大規模のホース販売・サービス専門会社マストヘッドインダストリーズ社を買収した。

 同社は、ホース販売や補修サービスの専門店である「ホースパワー」を米国に34店、メキシコに1店展開している。売上高は1億200万USドル(13年)。従業員数は約400人。

 また、世界有数の銅鉱山地域であるチリでも、同じく子会社がコンベヤベルトなど産業資材の販売会社「ブリヂストン・プロダクトゥス・インダストリアレス・ラティノアメリカ・エス・ピー・エー(BIPL)」を設立した。

 BIPLの資本金は25万USドル(約2500万円)。チリおよびペルーでの銅の生産量は、その中長期的な需要の伸長を背景に、大きな増加が見込まれている。

 

 豪に鉱山事業の新拠点 世界初の開発・訓練施設に

 「ブリヂストン・インスティテュート・グローバル・マイニング・ソリューションズ・ピーティーワイ・リミテッド(豪州)」が4月9日、新拠点の開所式を実施した。

 同拠点は、ORタイヤ、ベルト、ホース等に関する様々なソリューションサービスを総合的に提供するための訓練及び事業開発を専門に行う世界初の拠点である。

 同拠点は、鉱山でタイヤを使用する顧客の、最適なオペレーションに貢献するためのグローバルでの中核拠点として、タイヤ脱着作業、タイヤの状態を管理するソフトウェアなどのサービス・ツールと、これらのパッケージに関する事業開発を行う。

 将来的には使用済みタイヤ処理を含む3R活動支援サービスの他、ベルト・ホースなどの事業と組み合わせたサービスの開発も進める。

開所式のようす

 

 コンベヤ管理システム開発 操業しながら摩耗を把握

 ブリヂストンはコンベヤベルトの摩耗状況を自動で把握する「摩耗モニタリングシステム」を開発し、1月から海外向けに展開している。合わせて、同システムを従来のメンテナンスサービスに統合した、鉱山オペレーション支援ソフトウェア「ブリヂストン・モニトリクス」を開発することで、ユーザーは操業しながら摩耗状態を把握することが可能になった。

 コンベヤベルトはカバーゴムの間に補強材としてスチールコードか帆布が入っており、カバーゴムは搬送物を積み込む際に摩耗が発生する。それが進むと補強部材が露出して損傷し、ベルト強度が低下することから、補強部材が露出する前にベルトを交換する必要がある。

 このゴムカバーの「残厚管理」が重要管理項目の一つとなっているが、これまで残厚は超音波厚さ計などによって、人の手で測定されてきた。しかし、コンベヤ停止による生産性ロスやベルトの上で作業することによる労働安全性、人件費などが課題だった。

 同社が開発した摩耗モニタリングシステムは、コンベヤベルトに埋め込んだ「埋め込みセンサー」、同センサーが通過するごとに自動測定する「検出センサー」、測定データを解析してインターネットワーク経由でモニトリクスに送信する「制御盤」で構成されている。

 埋め込みセンサーは磁力を持ったゴムシートで、その磁力を検出して解析し、摩耗量に換算して残圧を推定する仕組み。電子部品ではないため壊れず、衝撃に耐えられ、水にも強いという特徴もある。要素技術としてはあったが、今回初めて実用化された。同システムを使うことで、操業中に残厚を自動測定できる。

 また、モニトリクスにより摩耗状況を常に把握し、ベルト交換時期予測を自動で行ってくれるだけでなく、コンベヤ機体情報やベルト在庫情報、ベルト使用履歴など、使用しているコンベヤベルトの様々な情報を、パソコンやタブレット端末などで、いつでもどこでも見ることができる。

 基本的には新製品向けだが、既存のベルトにも対応可能だ。

検出センサーのサンプル

埋め込みセンサー(左)とスチールコードベルトのカットモデル

 

 新型排水システム開発 水回り配置がより自由に

 ブリヂストンと野村不動産、長谷工コーポレーションの3社は5月、建物の水回り設備を自由に配置・設計することが可能になる「サイホン排水システム」を共同開発したと発表した。

 水回りの中でも配置の多様化ニーズが高いキッチンを先行して実用化し、その後、ユニットバスやトイレ、洗面化粧台などにも広げていく。

 同システムは、従来の内径40~75mmに比べ、半分程度の細さの20~25mmの排水管を使用。各戸の排水は、建物の各階を縦に貫通して下水に通じる「排水立て管」に、1つ下の階で合流させる。これにより「サイホン力」(水が落ちることで自然に生じる引く力)が発生し、強い水流を起こして排水性が向上する。

 従来のシステムでは、水回り設備は排水立て管から2~3mの場所にしか設けられなかったが、サイホン排水システムでは14mまで離せるため、水回りのレイアウトを自由に行えるようになる。

 さらに、管が小口径であることと、従来のように排水管に傾斜を設ける必要がないことから、床下スペースを縮小することができ、建物自体の高さを低くしたりすることも可能だ。システム自体のコストは従来品よりも若干割高になるが、建物全体の建設費はむしろ抑えられるのではないかと見ている。

従来の排水システムと「サイホン排水システム」の違い

 

 超大型免震ゴムを発売 40階建 超高層ビルに対応

 ブリヂストンは、建築用免震ゴム(免震ゴム)で、国内最大となる超大型サイズの免震ゴムを開発し、1月から販売を開始した。

 これにより、150mクラスの超高層建物(40階超相当)にさらに対応しやすくなる。これまでの同社の免震ゴムの最大サイズは直径1600mmだったが、同社の高い製造技術を活かし、今回の製品は直径最大1800mmを実現した。なお、新製品発売に伴い、超大型サイズの検査に対応できる50MN(メガニュートン)試験機を横浜工場に新たに導入する。

 同製品の最大対応柱荷重は3800t(従来品3000t)。製品ラインアップは天然ゴム系積層ゴムG4シリーズ、高減衰ゴム系積層ゴムX6Rシリーズ、鉛プラグ挿入型積層ゴムの3種。

 従来の製品では、対応できる柱荷重が3000tだったため、主に150mクラスの超高層建物の設計にあたっては、柱の数や配置に制約があった。今回、製品をさらに大型化することに成功し、3800tの柱荷重に対応できるようになり、これまで以上に設計の自由度が向上した。

 免震ゴムの製造工程には、ゴムの層と鋼板の層を重ね、熱と圧力を加える加硫という工程がある。今回、製品の大型化に伴い、従来の工法では熱を均一に伝えることが困難だったため、新たに熱の流動解析シミュレーションを採用。これまでにない精度の高い熱入れを実現し、新製品開発に結び付けた。

免震ゴム設置建物のイメージ

 

 新素材「ソムニフォーム」 マットレス新製品に採用

 ブリヂストンが新開発したウレタンフォーム「ソムニフォーム」が5月、西川産業のコンディショニングマットレス新製品「エアー03」に採用された。

 新素材「ソムニフォーム」をマットレスに一層追加することで、睡眠時に体にかかる圧力を適度に分散させ、エアー03の提供する質の高い眠りに貢献する。

 高度な配合技術によって開発された同素材は、他の層と比べて柔らかく、かつ高い反発弾性の特徴を持つ素材である。

 同素材をエアー03の上部層に一層追加することにより、柔らかく包み込むような寝心地を提供し、体圧分散性能の向上を追求している。

「エアー03」のウレタンフォーム

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