JSR LIC量産工場が完成 年300万セル生産

2015年03月04日

ゴムタイムス社

 JSRは3月4日、リチウムイオンキャパシタ(LIC)の事業会社JMエナジー(山梨県北杜市)が建設を進めていた扁平角缶セルの新設量産工場が完成し、竣工式を3月3日に執り行ったと発表した。

 同工場の生産能力は年間300万セルで、この規模のLIC量産工場は世界初。2015年6月から順次、顧客に向けて出荷を開始する。総投資額は約60億円。鉄骨構造、4階建て、延床面積が8400㎡。着工が2014年4月。

 竣工式には、経済産業省をはじめ、地元山梨県や北杜市の行政関係の人々、協力会社が参列し、JMエナジーの親会社であるJSRの社長や事業関係グループ各社の代表も参加した。

 JMエナジーは2008年11月にも世界初の大容量LICの量産設備を稼働させた。ULTIMOシリーズとして軽量薄型のラミネートセル(生産能力30万セル/年)と堅牢性に優れた扁平角缶セル(生産能力12万セル/年)、更にはセルを連結させて高電圧で使用するためのモジュールソリューションをグローバルに提供している。この中で特に扁平角缶セルは低電圧・据置型の産業機械から高電圧・移動体用途に至る幅広い分野で採用が進んでおり、需要量の急速な拡大が見込まれている。

 LICは蓄電デバイスの一種である大容量キャパシタで、高出力密度、高エネルギー密度、高電圧といった特長を有する。特にULTIMOシリーズは、超低抵抗タイプで二次電池と比較して充放電時のエネルギーロスが圧倒的に小さく、高い信頼性・安全性と長期耐久性を兼ね備え、しかも電気二重層キャパシタ(EDLC)と同等以上である100万回以上の充放電が可能。急速充放電、エネルギー回生、ピークアシスト、電力平準化などの用途に採用事例が増えている。風力発電・太陽光発電などの再生可能エネルギー関連機器、瞬時電圧低下補償装置などの各種産業機器、医療機器、無人搬送装置に加え、ハイブリッドショベルカーといった大型建機やハイブリッドバスなど移動体用途にも採用が始まっている。

 JSRグループでは、JMエナジーを中核として、欧米の事業拠点との連携もはかり、省電力、エネルギー有効活用のキーデバイスであるULTIMOを、幅広い応用分野に提供していく方針。

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