東洋ゴムの14年12月期 売上・利益ともに過去最高を更新

2015年02月13日

ゴムタイムス社

 東洋ゴム工業は2月12日、東京・丸の内のステーションコンファレンス東京で、山本卓司社長が出席して決算説明会を開催した。

 2014年12月期連結決算は、売上高3937億8200万円で前期比6・4%増、営業利益は475億1000万円で同27・6%増、経常利益は465億4300万円で同21・5%増、当期純利益312億4000万円で同169・4%増の増収増益となった。

 市販用タイヤ販売が好調に推移したことと、原材料価格が安定的に推移したことなどにより、売上高・営業利益・経常利益・当期純利益でいずれも過去最高を達成した。

 タイヤ事業は北米市場で高付加価値品であるSUV用タイヤの販売が好調であったことに加え、欧州市場で新規顧客開拓の強化を図ったロシア市場が好調に推移したことなどにより、売上・利益ともに過去最高となった。

 ダイバーテック事業については、主力の自動車用防振ゴムと自動車用シートクッションの売上高が前期を下回った。断熱資材分野は販売が好調で売上増となったものの、建築免震ゴムの販売低迷などにより、最終的に増収減益となっている。

 セグメント別では、タイヤ事業の売上高は3122億800万円で同7・8%増、セグメント利益は453億1800万円で同34・1%増となった。

 新車用タイヤは、販売量・売上高ともに前期を下回った。消費税増税後、新車販売が低迷。増税前の駆け込み需要が旺盛だったことなどにより、国内自動車生産台数が前期並みを維持したものの、同社品装着以外の車種に生産がシフトした。

 国内市販用タイヤについては、発売20年目を迎えたミニバン専用タイヤ「トランパスシリーズ」で、3つの新商品「mpZ」「LuⅡ」「LuK」を発売し、商品ラインナップの拡充を図った。こうしたことから、販売量は前期を上回ったが、市場価格低下などの影響もあり、売上高は前期並みとなった。

 海外市販用タイヤに関しては、北米市場では販売量・売上高ともに前期を上回った。景気回復を追い風に、米国での自動車販売が好調に推移する中、高付加価値商品であるライトトラック/SUV用タイヤで、2つの新商品「オープンカントリーR/T」、NITTOブランド「テラグラップラーG2」を発売。さらに主力商品である「オープンカントリーA/TⅡ」やテラグラップラーの販売が好調に推移した。

 欧州市場でも、販売量・売上高ともに前期を上回った。「プロクセスCF2」や「ナノエナジー3」など、乗用車用タイヤの販売が好調であったことや、新規顧客開拓の強化を図った

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