ランクセス 中国・寧波に酸化鉄顔料プラントを増設

2014年09月19日

ゴムタイムス社

 ランクセスは9月18日、酸化鉄顔料の旺盛な需要に応えるため、中国・寧波地区に建設中の顔料プラントに混合・粉砕設備を増設し、中国における製造ネットワークを強化すると発表した。

 同社は、建設中の顔料プラントと今回増設する設備において、計約200人の新規雇用を創出する。酸化鉄顔料の潜在顧客は、塗料、プラスチック、建設、製紙業界。今回の増設と併せると、寧波拠点への総投資額は、約6000万ユーロ(当初額:約5500万ユーロ)となる。

 現在、寧波地区に建設中の赤色酸化鉄顔料の新プラントは、最新の環境基準に準拠し、初期の年間合成能力は2万5000トンを備えている。同社は、同拠点に年間製造能力7万トンを備える顔料の混合・粉砕設備を建設する。この設備において、ランクセスの他の拠点で製造された顔料も加工され、アジア市場に出荷される。建設中の新プラントと増設される設備は2015年第4四半期に完成、2016年第1四半期に稼働開始の予定。

 同時に、ランクセスは桃浦(上海)にある年間製造能力3万5000トンを備える既存の混合・粉砕設備を2016年末までに閉鎖。上海市は、この閉鎖される設備跡地を上海普陀区のハイテクパークに統合する。

 中国東海岸の寧波地区にある新プラントは、寧波石化経済技術開発区(NPEDZ)に位置している。この開発区は、優れたインフラと物流機能が特徴で、中国で最先端・最大規模を誇る3つの工業団地のうちの1つ。

 同社は同拠点において、改良され、持続可能性に優れたペニマン法により、高品質な黄味赤色酸化鉄顔料を製造する予定。排水と排ガスの最適化された浄化処理によって、優れた環境配慮性を確保する。製造プロセスは、特にエネルギー効率に優れているため、同プラントは最も高い国際環境基準に準拠している。

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