住友ゴム 低燃費タイヤ「エナセーブネクスト」新発売

2014年09月08日

ゴムタイムス社

 ダンロップの住友ゴム工業は、9月5日、「エナセーブネクスト」を9月8日から発売すると発表した。

 同製品は「50%転がり抵抗低減タイヤ」として2008年から開発をスタートし、ラベリング制度における「低燃費性能」「ウエットグリップ性能」ともに最高ランクの「AAA―a」を達成したエナセーブのフラッグシップ低燃費タイヤ。発売サイズは195/65R15 91Hの1サイズで、オープン価格。

 地球温暖化や石油資源枯渇など、地球規模の環境問題への意識が高まりを見せる中、同社は環境配慮商品の開発に取り組んできた。タイヤの転がり抵抗を下げることで自動車の燃料消費の抑制に貢献できる「低燃費タイヤ」の中長期的な技術テーマとしては、「50%転がり抵抗低減タイヤ」の開発を2008年から開始し、2013年の東京モーターショーでプロトタイプタイヤを発表するなど順調に開発を進め、同製品が完成した。

 同製品は、同社独自の新材料開発技術「4D ナノ デザイン」により開発した高純度天然ゴム「UPNR(ウルトラナチュラルラバー)」「新シリカ用変性ポリマー」「新カーボンカップリング剤」「新シリカカップリング剤」などの先進技術を採用し、転がり抵抗を大幅に低減している。

 UPNRは通常の天然ゴムよりカーボンとの結合が強いため、優れた低燃費性能を発揮する。また、ポリマーとカーボンをより強く結合させる「新カーボンカップリング剤」は、不要な発熱を抑制する。

 ポリマー鎖を従来よりも長くし、単位体積当たりの末端部を減らすとともに、スチレンの分散性を高めて凝集を防ぐことで発熱を抑制している。また、「新シリカカップリング剤」を採用してポリマーとシリカの結合を強め、不要な発熱を抑制している。

 さらに、新たに開発した「ウエットグリップパウダー」は、大きなひずみがかかったときのポリマーの柔軟性を高める補強剤。これを採用しシリカと併用することで、路面の凹凸との接地面積を増大させ、ウエット性能10%向上を実現した。

 同製品は、エナセーブ史上ナンバー1の低燃費性能とウエット性能を実現し、ラベリング制度における「低燃費性能」「ウエットグリップ性能」ともに最高ランクの「AAA―a」を達成している。

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