昭和電工 川崎に新設備を建設  機能性モノマー事業を強化

2011年01月06日

ゴムタイムス社

昭和電工㈱は、塗料・コーティング、接着剤等に使用される紫外線(UV)硬化性樹脂やエポキシ樹脂の硬化を促進させる材料「カレンズMTR PE1」の製造設備を川崎事業所に建設し、2011年年央から本格的な供給を開始すると昨年12月、発表した。
UV硬化性樹脂の硬化を促進するためには重合開始剤の添加を増やすなどの方法、エポキシ樹脂の硬化を促進するためには温度を上げるといった方法が採られ る。多官能チオールの「カレンズMTR PE1」を使用すると硬化性を格段に向上させることができ、生産・加工で消費するエネルギーの低減が可能になり、 硬化物の性質を改善できる。
「カレンズMTR PE1」の使用により、UV硬化性樹脂は紫外線照射量や重合開始剤使用量の低減により硬化物の着色を抑制することが可能。エポキシ樹 脂では、従来のアミン系硬化剤だけを使用した場合と比較すると低温で硬化、硬化速度も速められる。
昭和電工はこれまで、エレクトロニクス分野向けにイソシアネートモノマー「カレンズMOIR」などの機能性モノマー「カレンズ」シリーズを販売してき た。「カレンズMTR PE1」がエレクトロニクス分野向けだけではなく、建設・船舶等の分野で需要の高まっている塗料・コーティング、接着剤向けエポキ シ樹脂の硬化を促進する材料としても有望であることから、同社は「カレンズMTR PE1」の生産能力を拡張し、機能性モノマー事業を拡大強化する。

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