三井化学 海外初のR&D拠点で式典

2011年09月12日

ゴムタイムス社

 三井化学は9日、今年5月にシンガポールに設立した「三井化学シンガポールR&Dセンター(MS-R&D)」の記念セレモニーを開催した。
式典にはシンガポール科学技術庁のLim Chuan Poh 長官、シンガポール経済開発庁のTan Choon Shian 副次官らの政府高官をはじめ内外要人多数が出席した。

シンガポールは経済成長著しいアジア各国へのアクセスに優れ、アジアにおける化学産業の一大拠点となっており、三井化学ではASEAN及びインドに15社のグループ会社を
展開中であり、シンガポールには主要な製造・販売会社3社が集中している。なかでも今年4月には世界トップシェアを持つタフマー事業の本社機能をシンガポールに移管するなど、シンガポールが同社のグローバル展開における重要拠点となっている。

同社では06年からシンガポール政府支援のもとに、Mitsui Chemicals Asia Pacific (MCAP) 社内に技術センターを設置し、シンガポール科学技術庁(A* STAR)と共同で触媒技術などの研究開発を行ってきた。MS-R&D の設立は、この研究開発機能をMCAP から独立させて、今後R&D 人員体制の強化を図るとともに、海外R&D の拠点として拡充することを意図したもの。新製品・新事業創出に向けた「研究開発+ビジネスモデル構築」の一体推進、アジア需要のスピーディな獲得のための市場開発支援と、グローバル人材の確保・育成に取り組む。資本金は700万米ドル(約6億円)。
新会社MS-R&Dでは、① 新製品・新事業創出に向けた「研究開発+ビジネスモデル構築」の一体推進② アジア需要のスピーディな獲得のための市場開発支援③ グローバル人材の確保と育成の3つのシンガポール立地に適した研究開発テーマを推進していく。

同社ではMS-R&Dを設立により、海外におけるR&D機能を強化し、中期経営計画で掲げた将来のコア事業創出を期待するとともに、同社グループのグローバル化の一段の加速と
アジアにおけるプレゼンス向上を目指していきたいとしている。

<MS-R&Dの概要>
(1)社 名 : Mitsui Chemicals Singapore R&D Centre Pte Ltd.
(2)設 立 : 2011年5月1日
(3)資本金 : 7百万USドル(約6億円)
(4)出 資 : 三井化学 100%
(5)所在地 : シンガポール Science Park・2
(6)社 長:藤田 照典(三井化学 執行役員)
(7)業務内容:三井化学グループの研究開発(受託)

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