ランクセス 逆浸透膜エレメントの新製品群を展示

2014年07月02日

ゴムタイムス社

 ランクセスは、6月初旬に開催された「シンガポール国際水週間2014・水エキスポ」(以下SIWW)において、逆浸透(RO)膜エレメント「レバブレンRO S」の新製品群を展示した。

 現在、同「レバブレン」シリーズには、海水淡水化専用に開発された3つのグレードがあり、複数の層に巻かれたスパイラル型エレメントに組み立てられている。

 新しい逆浸透膜エレメントの発売に先立ち、エジプトの紅海に位置する海水淡水化プラントで数ヵ月間にわたり同製品の実証試験が実施された。

 また、実例として、「レバブレンRO S400 HR」エレメントは、2014年3月からエジプトのシャルム・エル・シェイクにある工業規模の商業施設にある海水淡水化プラントで試験が行われ、この間に、確実で決定的なデータを収集した。例えば、再現可能な状況で、全ての要求されるプロセスのパラメーターの下、高品質の卓越した水質を高い透過水量において達成した。

 「レバブレンRO S」製品群では、高い脱塩率(HR)を備える3種類の逆浸透膜エレメント、「レバブレンROS400 HR」「レバブレンS440 HR」「レバブレンS085 HR 4040」が現在販売されている。S400 HRとS440 HRは、長さ1016mm、直径201mm、膜表面積はそれぞれ400ft2、440ft2で、全ての標準のRO施設に使用することが出来る。S085 HR 4040は、直径101mmで、小型のシステムに適している。

 高い架橋密度のポリアミド層により、逆浸透膜エレメントは、より高い機械的および化学安定性を備えている。主な特長としては、高い脱塩率、高い透過水量のため、高い生産性が可能、運転期間中を通して安定した脱塩、有機物質の除去率を向上、などが挙げられる。

 水処理向けのプレミアム製品に加えて、同社は、逆浸透(RO)膜およびイオン交換樹脂システム用の総合的なデザインソフトウエア「レバプラス」を数ヵ国語で提供している。このプログラムは、逆浸透膜エレメント「レバブレン」とイオン交換樹脂「レバチット」に対応し、両方の技術を組み合わせて1つのソフトウエアプリケーション内で一体化したシミュレーションを可能にする。特に海水処理に関して、ターボチャージャーや等圧プロセスなどの異なるエネルギー回収の代替手段を提供。また、Partial Splitプロセス、ブースターポンプ、異なるパスへの濃縮水の再循環など5000以上の装置設定の項目を備えている。

関連キーワード:

技術セミナーのご案内

ゴムタイムス主催セミナー