【ゴムロール特集】 ブンカゴム 特殊ゴムロールが下支え

2014年07月05日

ゴムタイムス社

ブンカゴム 特殊ゴムロールが下支え

 

 ㈱ブンカゴム(東京都墨田区、市原克己社長)の2014年4月期決算は売上高が横ばいながら特殊オリジナル製品の堅調推移で微増益を確保した。

 前期は上期の下水関連処理ロールの受注、製鉄向けの若干増や下期後半からの消費増税仮需により売上高は前期並みを確保。特に駆け込み需要が予想以上に大きく、納期に間に合わない状況が続いただけに、足元、5月以降は仮需の反動で「ぽっかり穴が空いた感じ。今期のスタートラインは厳しい」(市原社長)と予想以上の仮需の反動に懸念を見せた。

 同社は安定収益の確保を最優先課題とし、柔軟な発想による新製品開発や品質向上、営業力強化などを目的とした社内改革を推進してきているが、収益面では高強度、耐摩耗ゴムロール「マイティーA」や「クリーンダッシュ」(ゴミ取粘着ゴムロール)などの特殊ゴムロール販売が下支えした。

マイティーA

マイティーA

 マイティシリーズの「マイティーA」は、耐久性に富みトータルバランスに優れるのが特長。製鉄用(ブライドルロール、デフレクターロール、ピンチロールなど)、グラビア印刷用(圧胴ロール、ドライラミネートロールなど)、一般工業用など多用途での使用が可能である。クリーンダッシュは吸着性に優れ、ゴミなどの付着による不良品発生を防止する製品。金属印刷、プリント基板、フィルム・シート類などで使われている。

 今期の業績見通しについては、消費増税による駆け込み需要が予想以上であったことから、その反動でこれまでのところ低調に推移しているが、後半は回復すると見ており、受注残や高付加価値製品ロールの新規顧客の獲得により前期並みを確保することで、通期でも4期連続の増収増益を見込んでいる。

 同社は今期に最終年度を迎える3ヵ年事業計画で生産面では若手登用で人員の適正配置を実現したほか、工程の無理・無駄の排除や不良率低減を行い、固定費の大幅圧縮を図ってきているが、同事業計画については「ほぼ目標通りに来ている。目標達成に向けて特に気負っているわけではなく、うちの特長を生かしながら、こつこつと誠心誠意やるだけ」(同)と、同社のものづくりに対する基本姿勢を貫く方針だ。

クリーンダッシュ

クリーンダッシュ

 同社は「ユーザーニーズにきめ細かく対応し、

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