昭和HD タイでオートバイリース企業を買収

2014年06月19日

ゴムタイムス社

 昭和ホールディングスは6月18日、同社グループでタイ王国にてオートバイファイナンスを展開するGroup Lease PLC(以下 GL)が、6月18日に銀行傘下の競合リース会社Tanabun社を株式ならびに債権等を含め最大15・3億バーツで買収することになったと発表した。

 同買収はGLのポートフォリオを更に30%以上、約15億バーツ引き上げることになる。

 また、Tanabun社買収により、現業であるオートバイリースの強化とともに、「Motor for Cash」と「中古オートバイファイナンス」をGLの事業に加えるもの。しかも、タイにおける現事業の事業環境が先月の軍事クーデターによって急速に経済が好転する時であり、同時にカンボジア事業も積極的に拡大しているという、絶妙なタイミングで行なわれたと言える。

 Tanabun社は、ディーラーと深い関係を持ちながら、新しいオートバイファイナンス事業に集中して、オートバイ市場で30年間事業を継続して来た。

 GL会長兼最高経営責任者である此下益司氏は、同日タイ証券取引場で行われた、Thai RetailCredit Bankの経営幹部とTanabun社を買収する調印式において、「これはGLの長期成長を支える重要な戦略的買収だ」と述べた。

 契約成立後、GLはTanabun社のオートバイリース及び「Motor for Cash」と「中古オートバイファイナンス」で構成されている貸付残高ポートフォリオ約15億バーツを引き継ぐことになる。GLの約47億バーツの既存ポートフォリオに加え、GLのポートフォリオ全体が62億バーツに押上げられる。

 GLにとってもう一つのメリットは、Tanabun社の営業システムと顧客ネットワークを活用し、地方の「Motor for Cash」と「中古オートバイファイナンス」事業に展開できること。GLは、政治不安によって引き起こされた経済減速の悪影響のために、顧客の支払い延滞が増加したために高水準の貸倒引当金を計上し、今年度の第1四半期において大幅な減益となっていた。現在GLに有利な環境になっている為、GLの業績は大幅に改善される、と此下氏は述べている。

 GLが受け入れるTanabun社の400人強の従業員全員に対して、(売買当事者)双方は十分な待遇を提供する
ことにも、あわせて合意している。

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