三菱レイヨン 米MMAモノマー事業に向け合意

2014年06月18日

ゴムタイムス社

 三菱レイヨンは6月16日、三井物産と米国でメタクリル酸メチル(MMA)モノマー製造・販売事業を行うための詳細検討を開始することで合意し、合弁会社設立に向け、覚書を締結したと発表した。

 合弁会社へは、三菱レイヨンが過半の出資を行う予定。

 また、同社と三井物産は、米国The Dow Chemical Company(ダウケミカル)との間で、ダウケミカルから三井物産を経て両社が設立する合弁会社への一部原料の供給及び合弁会社からダウケミカルへの製品の一部販売の検討に関し、3社間で基本骨子の合意に達し、覚書を締結した。

 同計画は、同社グループが持つ新しいMMAモノマー製造技術である「新エチレン法(アルファ法)」と、三井物産が有する海外企業とのネットワークを含む総合力を結集し、米国において、シェールガス・オイル革命を背景とした競争力の高いMMAモノマー事業を実現することを企図している。合弁会社は、ダウケミカルが米国湾岸地区に展開するエチレン製造供給網からエチレンを取得し、また、製品の一部をダウケミカルに販売することを計画している。同計画では、2018年末から年産25万トン規模のMMAモノマー生産設備の稼働を目標としている。

 MMAモノマーは、自動車のランプカバー、看板、水族館の水槽、液晶ディスプレイ用バックライトの導光板、塗料、建材などに用いられるアクリル樹脂の原料で、世界需要は300万トンを超えており、今後も安定的な伸長が見込まれている。

 米国MMAモノマー生産設備は、詳細な建設場所や総投資額は未定だが、生産能力は25万トン/年を予定している。

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