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東レ・ダウ SiCウエハをグレード分けして販売

2014年05月13日

ゴムタイムス社


 東レ・ダウコーニングは5月12日、SiC(炭化ケイ素)ウエハ製品(4インチウエハ)の現「プライム・グレード」を3つのグレードに分けたと発表した。
 マイクロパイプ(MPD)や貫通らせん転位(TSD)、基底面転位(BPD)のような、デバイスの致命的なキラー欠陥に対する新たな規格を明確化した。このグレード分けにより、次世代パワーエレクトロニクス・デバイスの性能およびコストの最適化を目指す。「プライム・グレード」の基板は、今後「プライム・スタンダード」、「プライム・セレクト」、「プライム・ウルトラ」の3つのグレードで販売する。
 3つのプライム・グレードSiCウエハはいずれも、欠陥密度および他の重要な特性についてより厳密な規格を設けている。これにより、顧客はデバイス用途でのニーズに応じて、ウエハの品質とコストのバランスを取ることが可能となる。
 SiC基板メーカーの多くは、マイクロパイプ密度について保証しているが、TSDやBPDといった他のキラー欠陥についても規格を明示するのは同社が初めて。こうした欠陥はデバイスの歩留まりを悪化させるだけでなく、定格電流が大きい次世代の大面積パワーエレクトロニクス・デバイス製造において採算性の悪化につながる。
 同社が提供する3つのプライム・グレードSiCウエハは、量産および試作工程でも優れた機械特性を持つ。
 「プライム・スタンダード」は、0・5cm-2もしくはそれ以下のMPDを保証しているため、定格電流が低めのショットキー・ダイオードや接合障壁ショットキー・ダイオードのような、比較的単純なSiCパワーエレクトロニクス・コンポーネントを設計する際に適しており、性能とコストのバランスがとれた製品。
 「プライム・セレクト」は、MPD(≤0・2cm-2)、BPD(≤800cm-2)と規格をより厳密にしているため、ピンダイオードやスイッチのような、要件が厳しいSiCデバイスに適している。
 「プライム・ウルトラ」は、最も高い結晶品質が求められるハイパワー・デバイスの設計を可能にする。このグレードのSiC基板はMPD(≤0・1cm-2)、BPD(≤500cm-2)、TSD(≤300cm-2)といずれも極めて低く、ウエハの抵抗分布も密になっているため、最も先進的なSiCパワーエレクトロニクス・デバイスの設計を可能にする。例えば、金属酸化膜半導体電界効果トランジスター(MOSFET)やジャンクション電界効果トランジスター(JFET)、IGBTやバイポーラ接合トランジスター(BJT)、ピンダイオードといった次世代スイッチング・デバイスなど。さらに、このグレードは基板の品質が極めて優れているため、3・3kVを超える高圧や定格電流が大きいデバイスの設計でもそのメリットを発揮する。

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