山本眞が考える「これからの中小企業の在り方」第5回

2014年05月10日

ゴムタイムス社

 良い季節になって参りました。
 ゴールデンウイークも終わりに近づき、これから気を取り直して仕事に打ち込もうと思われている方も大勢いらっしゃると思います。
 前回は事業再生の基本的な事をお話し致しましたが、今回からは私が今まで実行した実際の事業再生の会社のお話をしたいと思います。
 最初にA社の事案についてです。A社は、衣料関係の製造販売業で業歴は約30年経つ会社であり、最盛期には約20億の売上を上げて、至極順調に業績を伸ばしておりました。
 しかし、バブルの影響もあり又30年間同じ事業の方法を取り続けていた為、私が関与した時には売上は四分の一になり業績もとんとんか正確に言うとマイナスになっておりました。
 その原因の一つは銀行からの借り入れを全て短期にしており、その返済が終わると、又同じ様に短期借り入をしておりました。なぜそのような短期借り入れをくり返していたかというと、やはり業績自体が悪化していたのが原因です。また、経営者も資金が必要であり、短期だとしても貸してくれるのであればそれを受け入れていました。
 その為、毎月の各金融機関への返済が膨大な額になり、毎月資金繰りに追われる日々が続いていく状態になりました。
 原因の二つ目は、30年間という長い期間全く同じ様な経営方法を取っていたため、従業員の平均年齢が50歳中半を超えていたのです。
 勿論、その結果給与自体が高額になり又従業員の年齢もあり昔のようなアクティブさが無くなっていたのです。
 

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