ニッタ 2014年度入社式を開催

2014年04月03日

ゴムタイムス社

 ニッタは2014年度入社式を開催した。
 新入社員に対して、國枝信孝社長のあいさつは以下の通り。
 129年前、創業者新田長次郎翁は、この大阪の地で苦難の連続を経て、日本で初の工業用ベルトの製造を始められました。
そして開国間もない国内産業の勃興期にあっていち早く海外にも眼を向けられ、技術開発ならびに事業の拡大・多様化に邁進され今日のニッタグループの強固な礎を築かれました。
 この点に関しては、昨年秋に「新田長次郎100年の大計」というTV番組が放映されましたので皆さん一度DVDで見て欲しいと思います。
 さて私達がこのような歴史を持つことができているのは、創業者の「発明・改良・円満」という類稀なる理念がその後の諸先輩達にも連綿と受け継がれ、今日まで生かされてきた結果だと思います。
 皆さんには、まずこのことを心に刻むとともに、このような理念や歴史のある会社に入社したことへの「誇り」を持って頂きたいと思います。
次に皆さんには当社がどのような状況の時に入社されたかをお話ししたいと思います。
 世の中は、アベノミクスによる円高修正や主要需要業界の回復により先行きに明るさが見えてきました。
 さて皆さんは本日より一人の社会人として、また、ニッタグループの組織の一員、企業人になられます。今迄と大きく環境が変わるでしょうし、日々の行動範囲と異なってきます。
 この機会にこれからの新しい仕事、生活に夢を持ち実り豊かな人生設計をして欲しいと思います。
 その為に何よりも大切なのは、「安全第一」「健康第一」ということです。
 「安全第一」はメーカーとして基本中の基本です。これから始まる研修の中で心と体の隅々まで叩き込んで下さい。
 「健康第一」は身体だけではなく心身ともにであります。特に1年目は環境の変化により心身両面にわたりバランスを崩しやすくなりますので、自己管理をしっかりするとともに気軽に同僚や上司に何でも相談するようにして下さい。
 次に皆さんに三つのお願いをしたいと思います。
覚えやすいように簡単な絵を使います。
 一つ目はマルです。これは同僚、友人、知人を大切にしどんどん人の輪を広げて欲しいということです。
 企業人ともなれば、日々いろんな人との出会いが否応なく出てきます。その中にはタイプが違う人、嫌いな人もいるでしょう。といっても人には必ず長所や良い面もある筈ですし、第一印象はわるくてもじっくり付き合えば素晴らしい人がいます。人との出会いや絆を大切にすると思い続ければ、5年10年30年と年を重ねる毎に人脈や情報網が広がり自分の貴重な資産になってきます。そして予想もしない局面でその人の輪が力となり、付き合っていて良かったと思うことがある筈であります。
 創業者は「円満」という言葉を極めて大切にされ実践されてきましたが、今お話したことはこの「円満」にも通じるものだと思います。
 二つ目は三角です。これは皆さんには志を高く持って自分を磨き続けて欲しいということです。
 入社試験にパスされた皆さんですから普通の志であっても年齢と経験を重ねれば数10年経てば必ずや「A」のように成長されるでしょう。しかしもし「B」のように志を高く持てば、当初はAとの差は少ないものの年を重ねるにしたがってその差はどんどん大きくなってきます。
 志を高くするには、まずはどんな小さな物でも良いですから少なくとも一つの得意なものを持って欲しいです。皆さんの会社における持ち場は異なってくると思いますが、夫々の持ち場でこのことだけは自分はNo・1だというものを持ってください。そして日々それを磨いて下さい。それが自信となれば、志を更に高くすることができるものです。
 このことは会社の為と思わなくて結構です。むしろ自信や誇りを持って生きる自分の人生の為だと考えてください。
 3番目は四角です。これは様々な事柄に対する自分の判断の枠組みや基準を持ち培って欲しいということです。
 少し難しいかもしれませんが、これから皆さんは仕事や家庭、社会生活において、様々な問題、出来事に直面し、否が応でも決断を迫られることが多々ある筈です。そうした時に単に自分の為というだけでなく、家族の為にはとか、様々な観点にも立った判断の枠組みや今だけではなく中長期に見たらどうかの基準を作り、年齢や経験を重ねるに伴ってそれを磨くとともに地域社会や日本の為にはどうか等の判断の枠組みを拡げて行って欲しいのであります。
 自分にとって、会社にとって、ひいては日本の為にはというような見方を日々心がけて行けば、いずれ皆さんが家族をもったり部下を持つようになっても、より適切な判断ができるようになる筈であります。
 やや大袈裟だと思う人が多いかもしれませんが、皆さんがいつか人生を振り返る時に満足して欲しいから言っているのだと思ってください。
 以上、要約してお話ししますと「安全第一」「健康第一」が最も大切、三つのお願いは、マル(人の輪)、三角(志)、四角(判断の枠組みと基準)です。
 特に三つのお願いは皆さんにとって今はなかなか実感が湧かないかもしれませんが、将来のニッタを担って頂く皆さんには是非心の片隅において頂きたいのです。
 ところで当社は6月末より社長の役割を新田元庸副社長にお願いすると新聞発表しました。どうか皆さんV2020達成への大切な一員として、またニッタグループの更なる飛躍の為、新田新社長の下、皆さんが高く羽ばたくことを祈念して私の挨拶といたします。ありがとうございました。

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