藤倉ゴムの第3四半期 不振の前年同期から大幅に回復

2014年02月17日

ゴムタイムス社

 藤倉ゴム工業の2014年3月期第3四半期連結決算は、売上高209億4400万円で前年同期比11・4%増、営業利益は9億7700万円(前年同期は400万円の損失)、経常利益は14億6200万円(前年同期に比べ14億5900万円の増益)となり、不振だった前年同期から大幅な回復となった。
 さらに、東日本大震災に伴う福島第一原子力発電所事故に起因する損害賠償のうち、一部合意のあったものについて特別利益に計上したことなどにより、四半期純利益は30億3900万円(前年同期は1億5600万円の純損失)となった。
 同社グループでは、海外を含めた生産・販売展開、新製品の開発についてより強化するため、5月に連結子会社「フジクラ・コンポジット・ハイフォン」(ベトナム・ハイフォン市)で第2工場を建設することを決議している。
 セグメント別では、産業用資材のうち主力の工業用品部門は、自動車と住宅関連製品の受注が国内・海外市場で好調に推移したため増収増益。制御機器部門も液晶と半導体関連製品が国内・海外で復調したため増収増益。電気材料部門は電子関連製品が好調だったものの、電力と情報通信関係の設備投資が減少したため減収減益となった。
 この結果、同事業の売上高は127億5500万円で同11・4%増、セグメント利益は5億6200万円で同5億3300万円の増益となっている。
 引布加工品では、引布部門はレジャーとエレクトロニクス関連市場の低迷により受注が減少したため減収減益。印刷機材部門は国内・海外市場で印刷用ブランケットの販売が好調だったことから増収増益。加工品部門は国内の造船市場の縮小により減収となったものの、海外市場で好調だったため増益となった。
 これにより、同事業の売上高は34億6100万円で同4・4%増、セグメント利益は2億5600万円で同798・6%増となっている。
 スポーツ用品については、ゴルフ用カーボンシャフト部門は国内外で新製品「モトーレ・スピーダー」を発売し、好調を維持している「MCI」「MCH」とともに試打会を積極的に行い、多くのユーザーから支持を受け大幅な増収増益となった。アウトドア用品部門は富士山の世界文化遺産登録記念に伴う登山ブームの影響もあり、シューズ関連商品の売上が好調だったものの、円安の影響を受け輸入商品のコストが上昇したため増収減益となった。
 この結果、同事業の売上高は42億8300万円で同19・1%増、セグメント利益は4億2800万円で同97・3%増となった。
 その他では、物流部門は、売上はほぼ変わらなかったものの、燃料の高騰により増収減益となった結果、売上高は4億4200万円で同0・1%増、セグメント利益は4100万円で同16・0%減となっている。  通期業績予想については前回公表からの変更はなく、売上高280億円で同8・0%増、営業利益12億円、経常利益16億円、当期純利益31億円を見込んでいる。

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