帝人テクノプロダクツ 東京スカイツリーの超高圧ホース継手の補強材に アラミド繊維が採用  

2011年09月08日

ゴムタイムス社

帝人テクノプロダクツ㈱が製造・販売するパラ系アラミド繊維「テクノーラ」が、2012年春に開業が予定されている「東京スカイツリー」に水をくみ上げるために使用される超高圧ホースの継手の補強材として採用された。

 高さ634メートルの東京スカイツリーのような超高層建築物で水を使用するためには、ポンプ設備で大量の水を高所にくみ上げることになり、そのためホースおよびホース同士をつなぐ継手には、高い水圧に耐えることができる優れた強度が要求される。一方向に配列した同社製品の繊維シートで継手を補強することにより、継手を水圧による破裂から守ることができる。

 同社製品は軽量で、鉄の8倍の引っ張り強度、優れた耐熱性などを備えており、ゴムベルトやホースのほか、光ファイバーケーブル、産業用のロープやケーブル、コンクリートなど、幅広い製品の補強材として使用されている。

 同社のアラミド繊維は、一般的に高強力、耐熱性、寸法安定性、耐薬品性などの特性を持つ高機能繊維のひとつで、パラ系とメタ系の2種類に大別される。同社グループは、この異なる2種類のアラミド繊維を事業化している世界有数のメーカー。パラ系アラミド繊維は、特に強度、防弾・防刃性などに優れ、主として防護衣料、自動車のブレーキパッドなどの摩擦材やタイヤの補強材、光ファイバーケーブルの補強材などに使われており、年率7~9%の市場成長率が見込まれている。同社がオランダで生産する「トワロン」と、日本で生産する「テクノーラ」の2つで世界市場の約2分の1を占める。メタ系アラミド繊維「コーネックス」は、長期耐熱性や難燃性に優れ、耐熱フィルターをはじめとする産業資材や消防服などのユニフォームに使用されている。

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