新春トップインタビュー 入間川ゴム

2014年01月01日

ゴムタイムス社

入間川ゴム 新春トップインタビュー 技術力生かして製品開発促進 生産効率化で利益体質改善

 

 

 13年は入間川ゴムの中期5ヵ年経営計画「清水プロジェクト」の仕上げの年。14年は、「技術力を活かした新製品開発に注力する」をキーワードとする細井達男社長に事業戦略等を聞いた。

―13年を振り返って。

 13年はアベノミクスから始まり、金融緩和、円安、株高等で売上面も良くなる方向になると予想していたが、円安等による資材の高騰で上半期はゴム板業界全体が厳しい環境に置かれていた。

 しかし、下半期に入り、9月当たりから徐々に動き始め、10月、11月も引き続き良くなっている感じがする。

 震災の復興需要においても、この夏から、当社では東北地区に毎月営業をかけ、情報収集する中で、いくつかの案件も出てきており、実際に受注に結びつけている。

 確かに円安で資材が高くなる面もあったが、海外に向けての競争力が為替の影響で約2割程度強くなっている。それにより海外向けは、2、3年前の円高の時には欧州に受注が取られていたが、ここにきて、欧州から再受注の話がでてきており、復活の兆しもでてきた。

 製品動向をみると、当社は天然ゴムシートは業界並に落ちているが、合成ゴム製シートは昨年より良くなってきている。また自動車及び建築関連等に需要があるEPDMや弱電・医療等向け等のシリコーンゴムの需要が伸びている。

 さらにエレベーター等の更新需要や集合住宅関連需要で、筋入ゴムマットは比較的好調だったと言える。

 下半期の残りの1月から3月の3ヵ月の間には、消費税増税の駆け込み需要が見込まれることや震災復興関連で各種ゴム製品の需要が徐々に出てきているので、上半期の不振をリカバリーできると見込んでいる。

―14年の需要見通しおよび通期の業績予想について。

入間川ゴム 細井社長

 14年度は、消費税増税前の駆け込み需要の反動が、4月~6月ごろ出てくると思うが、上場企業の設備投資等が出始めているので、それほど落ち込まないのでないかと見ている。通期は、震災復興でもインフラ整備が進み高台での住宅着工が進めば、新たな需要拡大に繋がり、プラスαで前年以上の売上高を確保できるのではないかと考えている。

 

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